岡本貴也さんインタビュー 第1回 「演劇人岡本貴也さんへの質問」

2015年1月、舞台「悪」(http://www.mmj-pro.co.jp/aku2015/)、劇団メイカーズ 舞台「プロモーターズ!~セカンドチャンス~」脚本(http://promoters-2nd.com/)、NHK 阪神・淡路大震災20年 ドラマ 「二十歳と一匹」(http://www.nhk.or.jp/drama/hatachi/)脚本 と舞台上演、O.Aが目白押しの岡本貴也さんに、演劇界に入られたきっかけと最新作についてのお話を伺いました。

—理系出身者の脚本家としても有名な岡本さんですが、演劇の世界を目指されたきっかけは、阪神・淡路大震災とお話されていらっしゃいましたが、それは、震災を風化させたくないというお気持ちからだったのですか?それとも、人生1度しかないのであれば・・・という長年の夢を果たす形ですか?

元々は大学教授になるのが夢でしたが、20年前、会社員の父が必死で建てた実家が全壊したのを目の当たりにしたときに、何もかもを失っても一人で(会社組織に頼らず、岡本貴也という名前だけで)メシが食える仕事がしたい、と思い至りました。
それは○○家と呼ばれる職業ではないか、と。建築家、写真家、音楽家、小説家、画家。なんでも良かったんですが、たまたま脚本家の道が開けている気がしたのでそこに突き進みました。医者を目指した時期もありましたが、診療所や病院など一カ所にずっと留まるのが嫌いで(笑)。

—Twitterでご家族思いな様子がうかがい知れる岡本さんですが、脚本家を目指されようとした時のご両親の反応はいかがでしたか?

脚本家になる前に、就職に失敗したりミュージシャンを目指したりと親の期待を真っ向から裏切ってきており、その度に大目玉を食らいました。それらに比べると脚本家を目指すなんてカワイイものだったんじゃないでしょうか。物書きを目指すのは、会社に行きながらでもできましたので(笑)。

—演劇人として活動しはじめた頃の学友のみなさんからの反応はいかがでしたか?

演劇を始めたのは25才で、大学院は卒業していました。ただ、20代の頃は毎年開かれる高校の同窓会で話の輪に入れず、バカにされていたのを今でも覚えています。それをバネにして30代に突入した感じでした。あの頃の悔しい思いは、拙著「彼女との上手な別れ方」のオープニングに反映されています(笑)。

—役者としてやってみようと思われた時期はありませんか?

ないですねえ……。絶対やりたくないです、あんなしんどい仕事(笑)。練習や稽古が大嫌いなもので。自分の肉体を商売道具にすることは僕は不可能だと思っています。なので音楽も辞めたし、スポーツもやったことがありません。ただ、稽古中に演技指導している際に植本潤さん(https://twitter.com/kimono4men)から「あんた芝居うまいなあ」と言われてから、ちょっとやってみたいかも、と思うようにはなりました(笑)。今はオファーがあればいつでもやります。なんて。

—オリジナル作品を書く際、オファーが来てから「今」を切り取る作品作りですか?それとも常にネタを書き溜めている方ですか?

オファーが来てから考えます。ネタ自体は書き溜めてはいませんが、時事ネタで面白いものはブックマークしています。まあ、後から全然見ませんが。あとはiPhoneのメモに小ネタを書きためています。でも他の作家さんに比べれば全然やってない方だと思います。
小説も余り読まないし、テレビドラマも観てません。映画も映画館で観ません。すべてレンタルです。はやりすたりより、思想や哲学や科学の潮流に興味があり、ドキュメンタリーやルポルタージュや論説のようなものばかり観たり読んだりしています。

—ここ最近、他のクリエイターの方の作品を見て、思わず男泣きしてしまった作品を3つ教えて下さい。

男泣きすることはないのですが、すごいなと思ったのは……、
・映画「キャプテン・フィリップス」のラストのトム・ハンクスの演技。
・ミュージカル「bare」の2幕、ラフルアー宮澤エマさんのソロの歌唱力。
・ミュージカル映画「レ・ミゼラブル」のアン・ハサウェイのソロ。
最近では村上隆さんの考え方に非常に感化されました。

—今後、海外公演の構想はおありですか?

あります。それが今の夢です。
アートスタッフ的な人材は集まってきているのですが、プロデューサーが見つかりません。でもそろそろ本気で行きたいと思っていて、自腹でもいいかなと最近思い始めており……危険です(笑)。アメリカかイギリスかフランスで何かしら演劇をやりたいと夢想しています。

岡本貴也さんインタビューは、舞台「悪」作・演出 岡本貴也による特別講座の後 おこなわれました。

インタビューは、最新作についてのお話を交え、計4回に渡って公開予定です。

舞台「悪」は、紀伊國屋ホールにて、
2015年1月28日(水)~2月8日(日) 全15公演
詳細は、舞台「悪」公式サイトへ
http://www.mmj-pro.co.jp/aku2015/

スパコミチラシ表A4_2

舞台「悪」
【作 ・演出】 岡本貴也
【出演】高岡奏輔 陳内将 西丸優子 川上ジュリア 青柳塁斗 羽場裕一

【公演日程】 2015年1月28日(水)~2月8日(日) 全15公演 :紀伊國屋ホール
1月28日(水)19:00~
1月29日(木)19:00~
1月30日(金)14:00~
1月31日(土)13:00~/18:00~
2月 1日(日)13:00~/18:00~
2月 2日(月)休演日
2月 3日(火)19:00~
2月 4日(水)14:00~/19:00~
2月 5日(木)19:00~
2月 6日(金)19:00~
2月 7日(土)13:00~/18:00~
2月 8日(日)14:00~

【チケット発売中】
●チケット料金:6,500円(税込・全席指定)
※未就学児童入場不可
◎チケットぴあ
●http://pia.jp/t/aku/ (PC/携帯/スマートフォン共通)
●チケットぴあ店舗、セブン-イレブン、サークルK・サンクスでも直接販売
●0570-02-9999(Pコード:440-666)
◎キノチケットカウンター
●店頭販売のみ 10:00~18:30(新宿東口・紀伊国屋書店新宿本店5F)
◎CNプレイガイド
http://www.cnplayguide.com/mmj/

【公式ホームページ】
http://www.mmj-pro.co.jp/aku2015/

■主催:MMJ
公演に関するお問合せ:
メディアミックス・ジャパン 03-6804-5456(平日12時~18時)

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