舞台「見えない人たち」出演者インタビュー(市川博樹さん、牧本泰山さん、古川愛子さん)

現在、築地ブッディストホールにて公演中!舞台「見えない人たち」にご出演の劇団アトリエッジ市川博樹さん牧本泰山さん古川愛子さんに、舞台「見えない人たち」について語っていただきました。

— 早速ですが、市川さん、事務所の後輩の古川愛子さんとは、以前から面識があったとうかがいましたが、最初に出会った頃のお話をおうかがいできますか?

市川博樹さん
今年で3年目くらいになるんじゃないの?

古川愛子さん
そうですね。今年で3年目になりますね。

市川博樹さん
元々、(事務所の)スクールで入ってきたんだよね?

古川愛子さん
はい。研修生として。

市川博樹さん
一瞬、教えたことがあったんですよ。

古川愛子さん
多分、最初の先生がアーチさん(市川博樹さんのDJ名)だったと思います。

市川博樹さん
その後、結構いたの?スクール。

古川愛子さん
いましたね。1年以上はいましたね。

市川博樹さん
なるほど。僕は、一瞬でしたけどね。

— それでは、お二人のご所属のサンディさんのDJ養成スクール(サニーサイド)に古川愛子さんが生徒さんとして参加されて、そこで先生として市川博樹さんからレッスンを受けた師弟関係でいらっしゃっるんですね。

市川博樹さん
もうねぇー真面目なんですよ。愛子。古川愛子はねぇー何回、しゃべりが硬いと言ったのか。

古川愛子さん
ずーっと、先生をしていただいている間、また、終わってからも、「殻を破れ!」って、ずーっと言ってくれてたんですよ。一回、商店街をパンツ一枚で走れ!みたいな。(一同爆笑)

市川博樹さん
例えばの話しですよ。(笑)それぐらいできるか?男の子、女の子って問題じゃなく。

古川愛子さん
そのぐらいの変化をってことですね。

市川博樹さん
元々、喋りが上手いんですよ。佐賀の方でやってたんでね。

古川愛子さん
はい。同じ喋り手ですけど、また、違うジャンルに来ましたので。

市川博樹さん
そうですね。ディスクジョッキーって、Diskをjockeyして行く。今は、CDなんですけど。それを乗りこなして行くって意味で、Diskjockeyって言うんですけどね。パーソナリティーとアナウンスとディスクジョッキーで、ジャンルが分かれるんですね。その中で、綺麗な喋り方をする人だったんで、ディスクジョッキーになりたかったんじゃないですかね?音楽を味方につけて、音楽を紹介して行きたいって言う。その割には硬いぞ。って意味で。

古川愛子さん
あーなるほどー

市川博樹さん
音楽にのっているようで、のってないんですよ。

—では、スクールの方では、その方の適正にそったアドバイスを個別で受けられるのですね。

市川博樹さん
そうですね。その人のいいところを見つけて、それを引き伸ばす。

古川愛子さん
はい。一人ずつ見ていただける感じですね。
全体に教えるって言うより、課題があって、ちょっと喋ってみて。それに対して、一人ずつ喋ってみてみたいな。

市川博樹さん
そう。じゃぁ、イスラム国について、3分フリートークして。ドンとテーマを渡して、持ち帰ってテーマを考えてくる週もあるし、その場で、5分~10分時間をあげて、必ず何曲か持ってこさせるんですよ。自分が紹介したい曲。イスラム国だったら、平和の歌なのか、暴力の歌なのか、哀しみの歌なのか、愛の歌なのか。それを聴いて、古川は、こうこうだったから、こうした方がいいね。じゃぁ、泰さん、しゃべって。まずは、日本語がなってないねぇー

牧本泰山さん

市川博樹さん
でも、ずば抜けて綺麗なんですよ。いいところなんですけどね。

—エンターティーメントの楽しさを提供する世界でもいらっしゃるから、楽しさと真面目さの両立って、求められる能力が盛りだくさんですよね。

市川博樹さん
そうですね。それを自由自在に出し入れできるようになったら、それが役者の目指すところじゃないですかね。

—古川さんは、お芝居としては、今回が初舞台になられますか?

古川愛子さん
はい。今回「語り部」の代役って事で、1月の後半くらいから現場に入りました。

—普段のアナウンスとお芝居の上でのアナウンスって、やってみられてどうですか?しかも、大先輩が観てるみたいな状況ですと。

市川博樹さん
やりにくいと思いますよー(一同爆笑)俺だったら絶対に嫌だ。

古川愛子さん
私は、途中から入ってきたので、それまでに、出来上がっているものを壊してしまうのではないかという事が心配でしたね。舞台で最初に登場した時に、「古川愛子です。よろくしくお願いします。」って挨拶で言っちゃうんで、だけど、普段の「古川愛子」とは違う。1話、2話とストーリーをつないでいく「古川愛子」なんですね。「私は、妖精です!」と言うことなら、また、違ったかもしれませんけど、そういうわけでもないので、そこが違ってるなぁーって思いましたね。

—市川さん、時代劇のイメージが強いですが、今回の現代劇は、やってみられていかがですか?アトリエッジの公演で共演された方も多くご出演されていらっしゃいますよね。

蘭丸(藤田峻輔さん)も息子(今井康揮さん)もいますからね。びっくりですよー家康(牧本泰山さん)もいますからねーうれしいですね。狭いというか。タイムスリップして、生まれ変わって来たみたいなね。

—時代劇から、現代劇への役作りの切り替えは、いかがでしたか?

市川博樹さん
慣れないですねー基本、僕、普通の人間役がないんですよ。「ぬばたまの淵」では「鬼」、年末の「聖この夜」では、「もみの木の妖精」、後「宇宙探査船」。はやぶさをやったんですよ。全員銀に塗って。

牧本泰山さん
(笑)コメディですか?

市川博樹さん
いや、どストレートよ。俺、真面目に塗ってのよね。でも、お客さんにしたら、「あー塗っちゃった」みたいに思うだろうなぁーって。

牧本泰山さん
「あーやっちゃったみたいな」(一同笑)

市川博樹さん
真面目にやってたんですけどね。もはや生き物でもない。っていう、ロボットと。また、人間でもイラク人とか、ハーフとかフランス人とかが多いんですけども、この間のちはやぶる神の国では、やっと信長ですけど、特徴あるじゃないですか?今回、まぁまぁ普通なんですけどね。しかも日本人だし。「パパさん」でも、一癖ある。普通じゃない。いや、二癖あるかな。でも、やっぱり人間だし、現代だし、一生懸命普通にやってるんですけど、ちょっとキャラが濃いと思うんでね・・・。

—二人目のお父さんで、ちょっとみんなに気を使う。でも、ハブられてるみたいな複雑な役どころですよね。

市川博樹さん
ハブられてる。(笑)ハブられてると思っていない。いや、うすうす気づいてはいるんですけど、だからこそニコニコ笑う。でも、もう一個あるんですよ。ある問題が。それは、実際に舞台で観た方がいいですね。それを表現しようと思うと、自分の表現が濃くなる。いきすぎちゃうんじゃないかと、その心配はありますね。ちょっと一生懸命やると、やり過ぎちゃうところがあるので、風貌もこれだし、髪の毛長いじゃないですか。普通のお父さんには見えない。そこは、ちょっと気にしてはいるんですけどね。

—そうですか?実は、「ちはやぶる神の国」、「ぬばたまの淵」のお芝居を拝見して、あまりにすーっとその世界観に入っていけるので、お芝居が始まってしまうと、普段の容姿とか、あまり気にならないものなのだなぁーっと実感したんですよ。時代劇なんだからこういう姿形でなきゃいけないみたいなところは、もしかすると観る側の思い込みだったのかなって、市川さんお芝居を観ていてそう思ったんですよ。

市川博樹さん
いやぁーうれしいです。僕自身もそうなんですけど、僕や牧本泰山さんがやってるアトリエッジ自身が、芝居を一生懸命やる。もう、真っ直ぐやるって言うそこに生きる。なりきるって言うのをやろうとしている集団なんで、気にならないぐらい入りこんでいただけたらうれしいですね。例え全裸で出てきても、気づいたらずーっとみちゃってるみたいなね。そんな風にならないとダメですね。(一同笑)

—是枝正彦さんのお芝居に参加されていかがですか?

市川博樹さん
是枝さんは、今回、僕は、はじめてなのですが、「すごくいっぱい」とか「細かく」とか言われる方ではなく、数は少ないのですが、的確に分かりやすく言って下さるので、すごくやりやすいです。「あっ、そこに向かって行けばいいんだ。」ってところが。

牧本泰山さん
僕もそう思います。

市川博樹さん
お笑いも多くやっていらっしゃる方なので、多くを学ばせていただきたいと思っています。

—それでは、牧本泰山さん、スポーツで活躍されていた方とうかがいましたが、この世界に入られたきっかけはどのような形だったんのですか?

牧本泰山さん
就職で、東京に出てきたんですね。その時に、音楽のプロダクションに勤めていて、そこでたまたま倉木麻衣さんのジャケ写に同行して、そこですごいフラッシュ浴びていて、すごくばぁーとみんなが取り囲んでいて、僕も裏側の人間だったんですけど、スポットライト浴びる人間になりたいなって思って、昔から好きだった映画やお芝居をやろうと思って、仕事やめて、こっちの世界にいます。

—実際に、やってみられてどうですか?

牧本泰山さん
いや、難しいですね。でも、やっていて楽しいですね。嫌って思うことがないですね。腹立つこともあるんですけど、でも、やめたいと思ったことは1回もなくて、もっと良くなりたい、上手くなりたいって思っています。それは、きっとスポーツに似てる感覚だと思います。

—アトリエッジさんには、何かのオーディションで入られたのですか?

牧本泰山さん
はい。去年の5月に「流れる雲よ」というお芝居があったのですが、そこで、受かって日枝って言うピッチャーをやらせてもらって、それがきっかけで、度肝を抜かれて、あーもう1度勉強させてもらいたいなって思いまして、アトリエッジさんにも入れて下さいってお願いして。大先輩の市川さんにも色々勉強させてもらっています。

市川博樹さん
こいつスポーツやってたんですけど、ダンスとかやるとすぐ疲れるんです。(一同笑)
本当にスポーツやってたのか?ってみんなで言ってるんですよ。殺陣の稽古とかやっててもヘトヘトになりがちですね。ついこの間もそうだったらしくて。

牧本泰山さん
そうなんですよ。

市川博樹さん
そうなんですよって・・・(笑)

牧本泰山さん
偏頭痛とか貧血とかすぐなっちゃうんですよ。

市川博樹さん
(爆笑)スポーツマンなのに?

牧本泰山さん
いやぁーまずいなぁと最近思いまして、鍛え始めました。

—今回の舞台の役どころを教えていただけますか?

アホの加藤役なんですけどね。そのまんまでいいよっ言われてるんで、よくわからないんですよ。俺、そんなにアホなのかなぁって(一同笑)素でやっちゃっていいよ。って言われちゃって。俺アホなんやってことで・・・。

市川博樹さん
ちょっと複雑だね。

牧本泰山さん
複雑なんですよ。でも、そのままやろうと思って。作りこまず、素直に。

市川博樹さん
残念なことに。

牧本泰山さん
残念なことに。(笑)

—是枝正彦さんの作品に参加されていかがですか?

『Shall we Judge!?』、『カーズドファミリー~月島家の人々~』と今回「見えない人」に出演させていただいているのですが、今回は、大先輩である市川さんとご一緒させていただいています。また、色々と勉強させていただこうと思っています。

—それでは、最後に、読者のみなさまに一言お願いします。

市川博樹さん
3つの話しからなるお話で、しかも、ブラックコメディって言われているお芝居なんですけど、ただ単に、みんな一生懸命生きている人を描いているストーリーなんじゃないかなと思うんですよ。そう思ってみるとより面白く、感じるものがあるんじゃないかと思います。単純に笑わせようとしているお芝居じゃないんじゃないですかねと思っていますので、そこを両手ぶらりで純粋に楽しんでいただければと思います。

牧本泰山さん
今回、コメディーと言われているのですが、僕は、コメディーと思わず素でやっていますので、それを純粋にみて、楽しんでもらえたらなぁと思います。

古川愛子さん
私は、役が、全体を通して案内をするような役で、みなさんが演じてる世界を俯瞰でみてるような感じなんですけども、案内役の私からみて、愛すべき役柄が多いので、多分、デフォルメはされているのですが、「こんな人いるなぁー」と思うと思います。観た後きっと回りの人に対して、優しいまなざしになれると思います。是非、観ていただければと思います。

舞台「-ブラックコメディー‐ 見えない人たち」は、2月25日(水)~3月1日(日) 築地ブディストホールにて上演。
詳細は、パン・プランニング公式サイトへ
http://www.punplanning.jp/

hfhb
dfdb

舞台「-ブラックコメディー‐ 見えない人たち」

作・演出:是枝正彦
透明人間をモチーフに三つの異なる切り口で、スチュエ―ションコメディ・不条理劇・悲劇、と3つのジャンルに描きわけたオムニバス

第一話「自業自得」
インテリアデザイン会社の社長大室は、義父から引き継いだ会社を、片腕と信頼する神保専務の助けもあって、なんとか10年間無事経営してきた自分へのご褒美と称して、キャバクラ嬢理沙とアリバイ工作して、ハワイ旅行を企む。
計画はうまく行ってると思ったがナント…!

第二話「奇々怪々」
生まれつき何故か目立たない男、鈴木一郎は、中年になった近頃、その目立たなさ加減ひどくなって行く様な気がする。
そしてとうとう…!

第三話「現実逃避」
自分では透明人間なれると思っているパパと、仕方なくそれに合わせて見えないフリをするママや息子・娘の、滑稽で悲しい物語。

期間:2015年2月25日 (水) ~2015年3月1日 (日)
会場:築地ブディストホール

公演日・開演時間:
2月25日(水)14:00(ハート)/19:00(ダイヤ)
2月26日(木)14:00(ダイヤ)/19:00(ハート)
2月27日(金)14:00ハート)/19:00(ダイヤ)
2月28日(土)13:00(ダイヤ)/17:00(ハート)
3月1日(日)13:00(ハート)/17:00(ダイヤ)
※上演時間 約2時間

チケット料金:
全席指定(前売):5,500円
当日:6,000円(税込)

出演:
【ハ―ト】
片岡五郎
南原健朗
市川博樹
茂野由之
牧本泰山
日下結斗
吉田哲也
宮内翼
八尋洋理
福嶋勇太
逢坂空
藤田峻輔

瀧本瞳
見方あゆ実
中馬さくら
小嶋佳代子
古川愛子
尾形遥
竹内真菜
今田萌
菊川史織
井上聖巳
夏子りか
伊藤みはる
大河内美玖

【ダイヤ】
神道明
山本哲也
町田正則
江口信
藤本忠正
米山雄太
蛇澤多計彦
光永聖
ハベ
嶋田朋義
今井康揮
島崎晋之介
逢坂空

相原愛
玉木文子
三咲順子
中原日菜
尾崎なつ
田中杏奈
神崎沙織
今田萌
安永真樹
森彩音
花凜
大森百花

この著者の最新の記事

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

動画インタビュー!【小野由香特派員】

注目記事 TOP10!

ページ上部へ戻る