映画『俳優 亀岡拓次』 新井浩文×横浜聡子監督ぶっちゃけマル秘トークショーレポート!

28日(木)ヒューマントラストシネマ渋谷にて、1月30日(土)よりテアトル新宿ほかにて全国公開、映画『俳優 亀岡拓次』の公開を記念して、横浜聡子監督の過去作『ジャーマン+雨』と『ウルトラミラクルラブストーリー』を一挙上映する『横浜ナイト』が開催。上映前イベントとして『新井浩文×横浜聡子監督ぶっちゃけマル秘トークショー』がおこなわれ、横浜聡子監督と劇中Vシネマ監督の山之上を演じる新井浩文が登壇。MCは、門間雄大が務めた。

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◆舞台挨拶

横浜聡子監督:本日上映の『ジャーマン+雨』と『ウルトラミラクルラブストーリー』、そして明後日公開の『俳優 亀岡拓次』監督をしました横浜聡子です。今日はよろしくお願いします。

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新井:新井浩文です。昨日は、生放送でネコかぶってたんで、今日はサービスしてしゃべろうと思ったら結構マスコミの方が来てるので、品のあるふりをしてやらしていただこうと思います。(場内笑)短い時間ですが、楽しんでいって下さい。よろしくお願いします。

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◆セッショントーク

—最初にお2人が出会ったのは随分前と聞いておりますが。

新井:孫家邦という映画プロデューサーから紹介されまして、同い年で青森の同郷なんです。原宿の居酒屋で紹介していただいて、その時DVD観て下さいって1枚もらって、それが今日上映の『ジャーマン+雨』で「なんじゃいこの面白いのっ!」って思いまして、『ジャーマン+雨』観た事ある人います?名画の免疫のある人には絶対大丈夫だと思います。『ウルトラミラクルラブストーリー』観たことあります?(複数の挙手)じゃあ大丈夫だ。今、映画業界で、業界評判ピカイチですよ。横浜聡子監督って言ったら、みんな出たいって言うし。だから、『俳優 亀岡拓次』ってチョイ役で、すごいキャストが出てるじゃないですか。染谷、山崎さん出てるし三田さん出てる。うちのシーンいらないくらいですよ。

横浜監督:いやいや、いりますよ。(笑)

新井:それだけの評判の人で、ただ映画好きの人わかると思うけど、山下敦弘って監督がいるのですけれども、まぁー業界評判いいんですよ、とっても。でも、お客さん全然入らないんですよ。(会場笑)その匂いがプンプンしてるの。

横浜監督:いやいや、それ困りますよね。入って欲しいです。

新井:困るよー。『俳優 亀岡拓次』是非、バァーンって当たってもらってね。みなさんに観ていただきたいと思います。

横浜監督:私は、お会いする前から、もちろん新井さんが映画に出て下さる前から知っていて、映画「GO」を二十歳くらいのときに映画館に観に行って、「あ、この人、青森の弘前の凄い人が出てきたなあ」って思いました。それで、映画『ゲルマニウムの夜』を10年前くらいに観に行って、毎週、週末にトークショーを週末にやっていて行ってました。その度に行って、過去の自分のVHSの自分の作品を渡したくて並んだですけど、プロデューサーや監督のみなさんがいると私、怖くて渡せなくて、ガックリして帰ってました。

新井:一度、全部言えないんですけど、やろうって言ってくれて、ダメになった時があって、今度、横浜さんとやる時は、うちが主演で、ある程度の脚本持ってきてねって想いがあったんですね。それが今回、『俳優 亀岡拓次』の本が来た時に、脚本は面白いですよ。でも、「こんだけしか出ないのにオファーしたの?」と思って。(会場笑)今回「どうしても」ってお電話いただいて、うちはうちなりの思いを伝えたんですね。「いや、やってもいいけど、あのーこういうの主演でやった方がロマンチックじゃない?うち男の子だから、そういう事考えちゃうんだけど。」って言って、一回、電話切ったんです。でも、次の日に「やっぱり出て下さい。」って事になって、「じゃぁ、わかしました。やりますっ。」てって経緯でやったんですけど。(会場笑)

横浜監督:私も映画でご一緒させていただく時は、やっぱり簡単にできないって想いはあったんですけど。

新井:嘘つけ!(会場笑)その前に「情熱大陸」で鈴木亮平くんの短編撮るからちょっとで出てくれって言ってたじゃない。超簡単に来てたじゃない。

横浜監督:いやぁ、それは色々・・・(会場笑)新井さんが演じる山之上さんは、全体からみるとほんの少ししか出ないんですけど、だからこそ新井さんにやって欲しい願いがありました。私が早く新井さんとご一緒したいなって個人的想いがありました。

新井:横浜さんはどう感じたか知らないけど、うち本当に何もしてないよ。だってできないものあんなにちょっとじゃ。

横浜監督:できてます。

—新井さんはVシネマの監督ですよね。

横浜監督:私は、Vシネマの監督って事しか言ってません。具体的にどうして欲しいとかは言ってません。

新井:言ってないけど、現場ではあれできますか?とか色々あったよ。「これが横浜聡子の演出かぁ」って思ったね。すげぇ楽しかったんだけどね。

横浜監督:俳優って二つのタイプに分かれると思うんですね。「自分の気持ちがのらないと動けないタイプ」

新井:今の俳優あるあるで、最初に撮影テストみたいなのやるんですね。監督が「そこで動いて下さい」って言うんですね。そしたらいるんですね。「いや、僕、その気分じゃ動けない。なんでここで動くんですか?」「動けよ!監督言ってるんだから」(会場笑)実際は、言わないけどね。

横浜監督:新井さんはどっちのタイプなのかなぁーって、そしたら見事に動いて下さる方の役者さんだったんですね。

新井:だって監督の言うことを聞くのが役者の仕事だって思ってるから。

—横浜さんは、新井さんがそういう監督かもしれないと恐る恐る言ってみた感じだったんですね。

横浜監督:逆に、監督どうしたいですか?って聞いて下さったんですよ。だからあの短い時間が凄い楽しかったんですよ。山之上さんのシーン、凄く楽しみにして下さい。

新井:新井浩文監督の言うことを聞く。これ大事ですよ。(会場笑)

—ちょっとって言いますけど、主人公の亀岡拓次が色んなところを旅して撮影しているというストーリーでその中の一編の監督をやっているのが、新井さん、凄く役としては目立ちます。

新井:観て貰ったらわかりますが、そんなに目立たない。(会場笑) 染谷にも山崎も監督じゃない。染谷も面白い、山崎さんも凄いあのシーン笑った。あのシーン面白さを安田さん持っていっている。

横浜監督:染谷さんのところはコメディーで山崎さんのところは、また、ちょっと違う大物の風格ある監督で、新井さん演じる山之上は亀岡拓次が凄く大好きで、昔から亀岡拓次の出ていた作品をビデオテープとかで観ていて、その大好きですって愛を唯一伝えるのが新井さん演じる山之上さんの役割です。

新井:ありがとうございます。これ、松山くん呼んだ方がよかったんじゃない?野嵜でもいいし、『ウルトラミラクルラブストーリー』、くみちゃん、野嵜でもいいし。

横浜監督:私が新井さんに会いたかったですよ。

新井:光栄です。そんな、電話くれたらすぐ会えるから。

横浜監督:迂闊に電話なんてできないですよ。

新井:『ウルトラミラクルラブストーリー』観てる人が多かったら、映画好きの人が多いね。先に言っときますけど、うち『ウルトラミラクルラブストーリー』観た時に、青森の津軽弁入れてる時に津軽弁字幕入れてないんですけど、あれ知らない人わかるの?

横浜監督:わからないって言われました。

新井:で、みんな上手いの。松山くんは、本当は南部弁なんだけど、やっぱり免疫あるって感じで上手いんです。芳雄さんの津軽弁はちょっと力技だったかな。もちろん言えなかったけど。

横浜監督:茨城弁っぽかった。そういうの飛び越えてすごかった。

新井:もちろん!大好きだったし。

—どういうところが凄かったですか?

新井:子役の演出。演出なのかなぁ。どうやってどうやって子供を使っているのかなぁって感じで、本当生々しくてリアルなガキんちょをやってるんです。あと低予算で自主映画でしょ?

横浜監督:自主映画です。150万くらい。

新井:野嵜さんって人を見つけてきて立たせてやってるのも凄いなぁって思って観たらわかりますよ。凄いいい映画。

横浜監督:どういう映画ですかって聞かれると、難しいですよね。瞬間瞬間が面白い映画です。

—横浜さんの映画って、ひと言では言えないような色んな面白さが詰まっていると思うんですけど、それぞれの作品についてひと言で言えるようなものあるのですか?

横浜監督:パンクですね。今日観ていただく『ジャーマン+雨』『ウルトラミラクルラブストーリー』の主人公は反社会というか社会の端っこでパンク精神で生きてる人達。一応、それがテーマでした。新井さんも、若い時は反社会的な役というか反骨精神のある作品多いですよね。

新井:あら、そう?うちは、役選んでるわけではないから、役が来たらそれやるだけだから、そういうの考えた事がないのだけど、最近エロいのとかやってるよ。観てくれてる?

横浜監督:観てますよ!だいたい新井さんの作品観てます。とにかく新井さん色気がありすぎて、次、新井さんが主演で出ていただく時にどういう役がいいかなぁって凄く悩みます。

新井:それ、設定当然青森ですか?

横浜監督:場所は、東京なんですけども、それは関係なく青森弁でしゃべります。

新井:津軽弁でいくんですか。とうとううちが本気の津軽弁出すんですか?誰もわかんないやつ。二人はわかるんですよ。青森市と弘前市出身なんで。それでやっちゃうと周りの人きょとんって大変な事になっちゃうんで。

—簡単な津軽弁とかお願いできますか。挨拶とか。

新井:挨拶とかなまるだけなんですよ。イントネーションが違うだけで、同じなんですよ。ただ方言が入ると大変なことになる。あと早い。

新井、横浜監督を相手に帰省エピソードを話しかけ、しばしの津軽弁で披露。

新井:「この辺でわかんなくなってくると思う。」(会場笑)

—映画『俳優 亀岡拓次』で、原作は、戌井昭人さんで、戌井さんが新井さんと共演したした映画『松ヶ根乱射事件』のエピソードが、映画『俳優 亀岡拓次』につながっているそうですが。

横浜監督:そうですね。映画『松ヶ根乱射事件』で戌井さんが長野県の茅野辺りに撮影に行った時に飲み屋に行くことがあって、その戌井さんの体験が亀岡が映画の中で麻生久美子さんがやっている居酒屋に行くシーンになっていますね。

新井:麻生さんは、亀岡演じる安田さんがたまたまロケで行った先の飲み屋にいて、恋をする設定なんですけど、うちが1人で地方みたいなところに行って久美ちゃんみたいな人がいたら誰でも惚れるわ。(会場笑)そんだけ綺麗。麻生さん、本当綺麗。麻生さん自体も綺麗だけど、麻生さん撮るの本当に上手い。

横浜監督:麻生さん撮るの本当に楽しかったです。

新井:わかるわー撮ったことないけど。(会場笑)

◆映画『俳優 亀岡拓次』見どころ

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新井:戌井さんの書いた 映画『俳優 亀岡拓次』原作のモデルは、色々な役者さん入っているのですが、映画にも出演している宇野祥平さんになります。

新井は、宇野とは他の作品でも共演しており、過去作での爆笑撮影エピソードなどを披露。「宇野祥平さんにも注目!」と続けた。

横浜監督:映画『俳優 亀岡拓次』は、本当に面白い作品で笑えます。今日観ていただく作品とは少し趣が違って、みんなに楽しんでいただく、より間口の広い作品かなって思っています。

 映画『俳優 亀岡拓次』は、1月30日(土)テアトル新宿ほか全国ロードショー
『俳優 亀岡拓次』チラシ【表】

最新情報は、映画『俳優 亀岡拓次』公式サイト

【STORY】

亀岡拓次、37歳独身。職業は脇役メインの俳優。“最強の脇役”ぶりで仕事が途切れることはないが、

プライベートは安い居酒屋を一人飲み歩く地味な生活。

そんな亀岡がロケ先で出会った飲み屋の女将・安曇に恋をして・・・。

世界的巨匠からもオーディションの声がかかり、脇役人生に大きな転機が訪れるのか・・・・・・?

不器用だけど愛すべき亀岡拓次が巻き起こす、ユーモアあふれるハートフルな物語。

『俳優 亀岡拓次』

出演:安田顕 麻生久美子 宇野祥平 新井浩文 染谷将太 浅香航大 杉田かおる 工藤夕貴

三田佳子 山﨑努

監督:横浜聡子『ウルトラミラクルラブストーリー』

原作:戌井昭人「俳優・亀岡拓次」(フォイル刊)

音楽:大友良英「あまちゃん」

製作:『俳優 亀岡拓次』製作委員会

配給:日活

(C)2016『俳優 亀岡拓次』製作委員会

 

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