エメラルダスの傷のエピソードも。舞台「銀河鉄道999さよならメーテル~僕の永遠」開幕直前ゲネプロ・記者会見に、松本零士監督・中川晃教・凰稀かなめ・前山剛久・矢沢洋子・木下晴香・美山加恋・お宮の松・松下由樹(特別出演)・平方元基 登壇!

20日、東京・明治座にて銀河鉄道999 劇場版公開40周年記念作品 舞台「銀河鉄道999 さよならメーテル~僕の永遠」のゲネプロが行われ、公その後、主要キャスト9名と原作・監督の松本零士氏が記者会見に登壇した。

舞台の出来映えについてたずねられた松本零士監督は、「素晴らしいと思います。やはり舞台は大変なんだなぁーというのがよくわかります。台詞ひとつひとつそして身体。みなさん健康そうで良かったです!これは私の少年の日からの夢ですからね。一言一言、名前も何もかも小学生の頃から考えていた憧れなんですよ。それが実際にこうやって(舞台)で演じられると言うことは、実際に嬉しいです!」と喜びを語った。

星野鉄郎役 中川晃教は、「ゲネプロ直後と言うことで、身体中が火照っています!この物語の中では『運命』という言葉だったり、『希望』という言葉だったり、幾つもの心に刺さる言葉達が出てきます。ちょうど先日僕たちの前にブラック・ホールというものが、実際に目で確認することができる奇跡的な瞬間を私たちは迎える事ができました!

松本先生の作品の中には、今のお言葉にもありましたが、ブラック・ホールが何度も登場してきます。そういったものを僕たちは感じながら、そして、今、自分達の目でブラック・ホールというのものを目で見ながらこの作品にたずさわる事ができている。これも一つの『えにし』、『運命』、そしてハーロックが奇しくも言う『星座のような』、何か出会うべくして、この作品に出会った私たちが今日初日を迎えるそんな気持ちも相まって、身体中が熱く火照っています!松本先生!素敵な作品を描いて下さってありがとうございます!」と興奮冷めやらぬ様子で語った。

中川晃教の「ブラック・ホール」を交えた挨拶に、松本零士監督も感無量の様子で「私もブラック・ホール小学生の頃からの夢だったんですよ。現実の映像を見ましたんでね。驚きました。自分もタイムマシーンで旅をしているような感じです。」とコメントを続けた。

女海賊クイーン・エメラルダスを凰稀かなめは、「今回は、エメラルダスの王女時代からの何故、(顔に)傷を持ってしまったのかを前半部分を、鉄郎達とは全然違う次元でひとりそのストーリーの中に入っていかなければならないので、結構難しい立ちどころです。次元が違うというのをわかっていただけるかとういうのが疑問ですし、そこを上手くやっていけたらと思っています。」とコメント。

メーテルとエメラルダスの母で鉄郎最大の敵プロメシューム役に、新キャストとして特別出演の松下由樹は、「子供の頃から観ていましたし、その名作の中にまさか自分が入れるとは思いもしなかったのですが、みなさんと一緒に舞台を作らせていただくとすっかりその気になって(笑)999の世界に自分を集中して、お届けできたらいいなと思っています。」とコメント。

迫力満点の敵役を好演の松下由樹。実際に舞台で演じてみた感想を記者からたずねられ、「みなさんの壁にならなければいけないというのと、機械世界の女王でありますので、そこは自分でキープしながら思いっきり舞台にぶつけたいと思います!」と答えた。

松下由樹演じるプロメシューム役について松本零士監督は、「素晴らしいですね。迫力があるんですよ!」と大絶賛!「少年の日から、そういう女性に憧れてます。そういう姿ばっかり描いてたわけですよ。とてもうれしいですよ!強くて、怖くて、恐ろしくて、優しい。強敵が優しいんですよ。少年を助けて、導いていくその雰囲気を一生懸命夢見てたわけですから、うれしいです!」と語り、松下由樹の顔からも笑顔がこぼれた。

20歳にして、大抜擢でメーテル役を演じた木下晴香は、「メーテルという役に少しプレッシャーも感じつつ、稽古に励む日々だったのですが、こうして初日を迎えるまでに、舞台稽古で舞台衣装をつけて、ヘアメイクもつけて、そして映像と舞台セットがある中で稽古をしていると世界観とキャラクターの持つパワーを凄く感じていて、今は、積み上げて来たものを想いにのせて、お客様にどんな銀河鉄道の世界を作っていただけるのか楽しみです。」とコメント。

年齢の近い先輩として、木下晴香の演技について記者から聞かれたクレア役の美山加恋は、「ミュージカルの世界では、晴香ちゃんの方が全然先輩ですから、私からは本当に素晴らしいなぁと思いますし、凄いなぁと尊敬しています。」とお互いに顔を見合わせ笑顔で答えた。

稽古場でのリーダーシップは誰がとっているのかとたずねられたキャスト陣は、中川晃教が、凰稀かなめに「かなめさん、誰でしょうね。やっぱり演出がキーとなってますよね。」と語りかけ、凰稀かなめは、「そうですね。演出家の落合明憲さん、中川くんを中心にみんなまとまってます。先頭をひっぱってるのは、中川くんじゃない?」と笑いながら話をふると、中川晃教は、「いやぁー僕、何回も言ってますけど、36歳だからこそ演じられる16歳があるんだなぁという醍醐味、年齢を超越したところに鉄郎を感じているので、稽古場から今回、演出家の落合明憲さんという方が、この999の演出を演じて下さいました。

実は、僕、落合明憲さんには、えにしがありまして、前作でも共演させていただいた演出家の方でもあります。どこか親しみのある方で、でもなぁなぁになるのではなくて、今の時代にメッセージ性のある大切なものを届けてくれる作品だからこそ、凄く深く考え、深く悩み、その答えは・・・あっ、そうだ!松本先生がいるから先生に聞いちゃえ!もちろん、それを聞くまでの間は、それぞれのキャストで突き詰めました。そして松下由樹さんも合流して下さって、最後の最後の旅のシーンができあがりました。どの一つ一つの工程も全員が欠けては成り立たなかった稽古場と思いますが、どうですか?みなさん!」とキャスト陣に問いかけ、みな笑顔で同意した。

松本零士監督は、「私も鉄郎なんです。現実に、行きのチケットだけ持って帰りの切符は持たずに上京したんです。関門トンネルがブラック・ホールでしょ?それを乗り越えたら別世界の宇宙に来ているんです。当時は、24時間かかったのですが、車掌さんもみなさん優しい方でね。車掌室に呼んでくれて「これ食え」ってね。ちゃんと寝る場所も下さったりね。みなさんが本当に親切だったんですよ。少年の日の18歳でしたかね。そういう東京に上京してくる時の旅立ちの時の実体験もあるんですよ。だからリアルに列車の状況が描けるんですよ。私は、船酔い、車酔いしない暴れん坊でしたから、あの座席の上で立ち上がって上を見たりね。色んなことをやったんですよ。ですから自分の思い出があるんですよ。帰りの切符がなくて、二度と帰れない。その覚悟を決めて上京した大事な大事な旅立ちでした。鉄郎の台詞にある『おれは死んでも帰らん。』というのは、人生に旅立ちの瞬間があるとまだ18歳の時に、心で感じてたんですね。」と、自身の体験が銀河鉄道999のに色濃く反映されていることを明かした。続けて「そういうわけで、本当に楽しいです。嬉しいです!自分の少年の日からの夢、そして自分の永遠の『誓い』、『信念』がみなさんに苦労して演じていただいているのが本当に嬉しいですよ!ありがとうございます!」とキャスト陣を労うと、中川晃教は、「半べそかきながらここまでやってきました!ありがとうございます !」とコメント。

また、記者から、モンキー・パンチ先生の訃報についてもコメントが求められ「友達でしたからね。みんなで頑張れ!って感じでね。みんなで色んなところに行ってるんですよ。それが一人減り、二人減りね。段々減ってきているのが寂しいです。石ノ森氏と私は、同年同月同日生まれですからね。一緒に東京で出会ったまったくの同年代の存在なんです。みんなが。だから、まだ旅をしたい。いや、彼も乗っかってるに違いないと思っています。また、会えると信じています。」また、小池一夫先生の訃報については、「作家として登場したのが、ほぼ同年代ですからね。その方が永遠の旅に他立たれるのは本当に残念で寂しいです。」と故人を偲んだ。

ブラック・ホールについては、「999もブラック・ホールに入るところまで描いてます。その時に、入れないものと入れるものがあってその回りに吹き出されているものが光っている。同じようなもの(写真映像)が出ましたからね。不思議なものです。人の感覚というか想像力というものは、似たような現象が現実にあるんだと思いました。ですから、これから描くのは半分本当の嘘ような、半分本物のようなね。もっとリアルに描けるわけです。自分が夢見てた幻想・ファンタジーをね、現実が見せてくれてるわけですからね。楽しみですよ!これからもっと頑張らなきゃいけない!」と今後の更なる創作活動に意欲を見せた。

舞台の続編の可能性については、「頑張って欲しいんですよ!また、やっていただきたい。まだ、続編もありますからね。サヨナラと言って一度メーテルを別れますけどね。また、必ず再会もありすまし、永遠の旅もありますし、999というのは、永遠の青春ですからね。1000になると大人になるんですね。999は青春なんです。それを私は、自分の心の中にずーっと持ってました。それで999に拘ったんです。」と作品についてのエピソードも明かした。

本作品にちなんで、旅をするとしたら、どこに行ってみたいか?の記者からの質問に、松下由樹は、「こういう列車を体感してしまいますと列車でうんと時間をかけて行く旅も素敵だなぁと思いました。」とコメント。

中川晃教は、「飛行機でぴゅーっとすぐに何処にでも行けてしまうんですよね。でも、意外と車で自分の身近なところで、『こんなところにこんなものがあった!』と見えていなかった世界も旅してみたいと思いました。」とコメント。

松本零士監督は、「世界中を旅して、蒸気機関車でも何でも、写真資料や映像では描けないです。自分の目で見ているとそのスケール感、立体感、自分がそこに居る時の響き、そういった体験を心で描くのが映画なんです。ミュージカルや映画は人が心で描いたものなんです。こうやって、みなさんに公演していただけるのは本当に嬉しい。文字通り立体感のある世界に、ご一緒にその世界に入っている気がします。」の言葉に、中川晃教は、「心の旅ってことですね!」とコメントすると松本零士監督「心の旅ですよ!」と嬉しそうな様子で語った。

凰稀かなめは、「私はブラック・ホールに入りたい!あのニュースが出た時に、一番最初に思ったのが、あの中に入ったらどうなっちゃうんだろうなって思いまして、あのブラック・ホールに入りたい!と思いました。夢です!」と語り、旬な話題の凰稀かなめの回答に一同同意した。

キャプテン・ハーロックを演じる平方元基は、「ブラック・ホールって言われちゃうと、月並みですが、沖縄ですね。」とコメントすると、松本零士監督は先週行ったばかりだったと続けた。「本当ですか?僕もついて行けばよかった!」と会場を笑わせた。その理由については、「沖縄、綺麗ですよね。劇場と家の往復になるので、そういった自然の感性が欲しいなと思いまして、沖縄に行きたいなと思いましたね。」と語った。

車掌のお宮の松は、「じゃぁ僕は、沖縄から船に乗って台湾に行きたいですね!」と続けると、平方元基は「あんまり上手くないね!」とツッコミを入れ、会場からは笑いがおこり、キャスト同士の仲の良さが垣間見えた。

美山加恋は、「寝台列車にいつか乗って見たいなというのが夢です。」とコメント。

メーテル役を演じた木下晴香は、「私はあまり海外とかは行ったことがなくて、アジアを二度くらいですが、銀河鉄道のような広い世界を劇中旅する中で、もっと自分の知らない広い世界を見てみたいと思いました。」と語った。

ハミル/機械伯爵の二役を演じる前山剛久は、「僕は火星に行きたいですかね。」と答えると松本零士監督が、「私も住んでる予定があった。」とコメントすると、前山剛久は、「将来的に一緒に、是非!」と嬉しそうな様子で答えると、お宮の松は「先生、(僕の言った)台湾以外全部乗っかってきますね!」と口をとがらせ会場を笑わせた。

リューズ役の矢沢洋子は、「前回このメンバーでで小倉に行ったのですが、その時に、お宮の松さん、美山加恋ちゃんとちょっと遅くまでお酒を楽しんだのですが、次回は、みんなとドップリそういう事ができたらなと思います。」と期待を込めた。

お宮の松が、「小倉は、松本零士先生の故郷なんですよね。」と続けると、松本零士監督は、おおらかな時代を彷彿させる酒のエピソードを語り、「小倉は元気のいい場所なんですよ!その代わり後に引いたり、負けたからと言って、辞めたりしたら一番の恥になるんですよ。九州男児たるもの・・・と言われるわけですよ。ですから、鉄郎の中にもそれがいるわけですよ。」と自身の故郷のエピソードと共に鉄郎のキャラクター誕生エピソードも披露した。

最後に、中川晃教は、「この作品、本当に『夢』、『希望』が詰まっています!そして、松本零士先生がおっしゃられているよう『元気』も詰まっています!見所はたくさんあるのですが、先程、凰稀かなめさんもおっしゃられていましたが、『エメラルダスが何故、孤独な女海賊になったのか。宇宙の摂理のようなハーロックが何故生まれたのか』更に、前山剛久くんが、ハミル/機械伯爵の二役を演じていますけども、この二役を演じることで、鉄郎とこの運命のサークル中で出会ってしまった事に対するドラマが一つも二つも紐解かれていきます。

そして、(鉄郎の)宿敵であるプロメシュームという存在と娘であるメーテルとの旅の中で果たす役割と最後に鉄郎とメーテルがファーストキスをします。このキスの向こうにあるものを是非、みなさんに感じてもらいたいです。甘酸っぱい気持ちもあるかもしれませんが、ちょっとピリッとしたメッセージもあるかもしれません。キャスト全員、スタッフ全員でこの作品が最高のものに仕上げていきます!みなさん、是非、劇場に足をお運び下さい!お待ちしております!」とコメント。

松本零士監督は、「私もこの作品幼稚園の頃から描いていました。名前もスタイルも憧れて、名前も幼少の頃からつけていった名前で一つ一つ思いがあります。その名前をみなさんに演じていただけることが本当に嬉しいですし、幸せです。俺のレールウェイ人生は幸せだったと思います。まだ、旅を走り続けて行きたいと思います。よろしくお願い致します!」と呼びかけた。

銀河鉄道999 劇場版公開40周年記念作品 舞台「銀河鉄道999 さよならメーテル~僕の永遠」は、4月29日(日・祝)まで、明治座で上演、その後、大阪・梅田芸術劇場メインホールにて5月10日(金)より上演。詳細は、銀河鉄道999 劇場版公開40周年記念作品 舞台「銀河鉄道999 さよならメーテル~僕の永遠」公式サイトへ

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