北野武監督最新作 映画『龍三と七人の子分たち』 公開初日舞台挨拶レポート

4月25日(土)北野武監督の最新作 映画『龍三と七人の子分たち』(配給:ワーナー・ブラザーズ映画/オフィス北野)の公開初日舞台挨拶が、東京・新宿ピカデリーにておこなわれた。舞台挨拶には、藤竜也さん、近藤正臣さん、中尾彬さん、安田顕さん、北野武監督の5名が登壇した。

「アウトレイジ」シリーズでヤクザ映画の常識を打ち破り、一大ムーブメントを巻き起こした北野武監督だが、本作品では、引退した元ヤクザの組長が、昔の子分7人を招集。ジジイ8人で、オレオレ詐欺や悪徳訪問販売でやりたい放題の若者「京浜連合」と対決するジジイ大暴れの痛快エンタテイメント!

昨年、初夏に撮影された本作品、いよいよ公開初日を迎え、それぞれの想いを語った。

北野武監督
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「今日はどうもありがとうございました。この企画は、偶然みなさんに観ていただく時期が、老人問題や色んな問題にかち合ってしまったのですが、台本自体は、かなり前に漫談をやっておりました頃に、「今の若い暴走族なんて大して怖くない。これから老人社会がきたら、老人の暴走族がいたら本当に怖いんだ。警察の説得は一切聞かない。お前たちには未来がある。ねぇよバカヤロー。」というようなネタをずっとやってた時期がずっとありまして、その時つくった台本なんですけども、やっとそれが実現することになって、撮ってて、凄いショックだったのは、自分はコメディアンなんですけども、このキャスト以外にコメディアンを並べて、この映画を撮ったら、かなり失敗した作品になる。基本的にみなさんの芝居がしっかりしてて、設定もしっかりしてて、その中でズレで笑いをとるってことができなくなってしまって、コメディアンじゃ、目の前の客の笑しにいってしまったり、楽屋ウケしたり、駄洒落ですましたりするような映画になってしまうようなことに気がついて、本当に今回、藤さんをはじめ、みなさん快諾をいただいて、この映画が撮れたことに本当、感謝しています。そして、日本の役者はやっぱりうまいです。普段は、こんなお笑いなんかやったことがない人が、これだけ笑わせるってのは、たいしたもんです。本当に感謝しています。ありがとうございました。」

高橋龍三親分役 藤竜也さん

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サングラス姿で登場した藤竜也さん、「別に目が悪くなったわけではないのですが、なんとなくこの映画の気分で出てきました。」(会場大喝采)サングラスを外し、「映画っていうのは、観られてなんぼでして、こうして、満席のお客様の前で、ご挨拶をさせていただくのは、大変幸せでございます。このまま全国的にお客様が入れば、俳優達にもボーナスがはいるかもしれませんので、」(会場笑)「ひとつお仲間にこの映画を推薦していただければと思います。どうも失礼しました。」

若頭のマサ役 近藤正臣さん

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「無事に終わることだけでも奇跡的なんだけども来年公開までがんばろうよなと言葉を交わしましたよね。」と語る藤竜也さんに、「本当ですよ。生きてますよ。」と近藤正臣さん。近藤さんも心配でしたか?と司会者の問いに、俺は大丈夫だと自信がありましたよ。」と近藤正臣さん。「俺は大丈夫だったね。」と中尾彬さんが続け、「みんな大丈夫だった。ジジイは強いよ。」と近藤正臣さんが皆の無事を称えた。

はばかりのモキチ役 中尾彬さん

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「藤くんとかは、昔から知ってるからね。昔話しかしなくてね。後は年金の話とか病気の話とかそんなことばっかしだね。」と撮影当時を振り返る中尾彬さん。「芝居の話ったってないんだもん。監督来ないんだもの。」と近藤正臣さん。北野武監督「いやいや、みなさんベテランの役者さんばかりなんでね。私が演技つける必要はないんで。」と切り返した。「でも、感謝してるね。俺たちジジイにあんまり仕事ないから。」と中尾彬さん。「ジジイばっかりで映画を作ろうなんて、俺、本当にうれしかった。俺がジジイで、ジジイになってひとりで出るってのだったら、うれしくもなんともない。全部がジジイでそれがずらっと並ぶって、この時期、ジジイをこんなに大切にしてくれるって本当にうれしかった。」と近藤正臣さんも喜びと感謝を語った。

京浜連合ボス・西役 安田顕さん

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安田頸さんは、劇中では、威勢のよい役ボス役を演じるも、「撮影中はジジイ、ジジイと言わせていただきましたけど、こうして横に並ばせていただくと、なかなか言葉も出ないと。」役者大先輩を前に恐縮の様子の安田顕さんに、藤竜也さん「安田さん、どうしてそんなに人気があるの?凄いですよ。」と若手安田顕さんにエールを送った。

北野武監督、17作目の 映画『龍三と七人の子分たち』は、4月25日より全国ロードショー
大ヒット上映中!最新情報は、映画公式サイトへ

映画『龍三と七人の子分たち』
http://ryuzo7.jp/

キャスト
藤竜也、近藤正臣
中尾彬、品川徹、樋浦勉、伊藤幸純、吉澤健、小野寺昭
安田顕、矢島健一、下條アトム、勝村政信、萬田久子、ビートたけし

スタッフ
脚本・監督・編集:北野武
音楽:鈴木慶一

プロデューサー:森昌行、吉田多喜男
ラインプロデューサー:小宮慎二、加倉井誠人
アソシエイトプロデューサー:川城和実、福田太一、二宮清隆

撮影:柳島克己
照明:高屋齋
美術:磯田典宏
録音:久連石由文

キャスティング:吉川威史
助監督:稲葉博文
製作担当:里吉優也
衣装:黒澤和子
装飾:龍田哲児
メイク:宮内三千代
編集:太田義則
記録:吉田久美子
整音:堀内戦治
音響効果:柴崎憲治

配給:ワーナー・ブラザース映画、オフィス北野

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