映画『俳優 亀岡拓次』初日舞台挨拶に、横浜聡子監督、安田顕、麻生久美子、原作者・戌井昭人登壇!

左から 横浜聡子監督、麻生久美子、安田顕、戌井昭人

30日(土)テアトル新宿にて、映画『俳優 亀岡拓次』初日舞台挨拶がおこなわれ、横浜聡子監督、安田顕、麻生久美子、原作者・戌井昭人の4人が登壇した。

本作は、俳優であり劇作家、そして小説化でもある戌井昭人の小説『俳優・亀岡拓次』の映画化。最強の脇役俳優『亀岡拓次』の不器用で愛すべき恋と人生を描いた笑って心温まる奇想天外エンタテイメント。

主演は、ドラマ『下町ロケット』で大プレイクの安田顕。亀岡拓次が恋する安曇役には、麻生久美子。監督・脚本は『ウルトラミラクルラブストーリー』横浜聡子監督。横浜監督初の原作ものの映画化作品となる。

初日舞台挨拶は、立見客も出る満員御礼。登壇者の4人は拍手で迎えられた。MCは、伊藤さとりが務めた。

◆舞台挨拶

主演:安田顕
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亀岡拓次を演じました安田顕です。本日、全国初日を迎えて、これだけたくさんのお客さんに入っていただいて本当うれしいです。立見のお客様まで来て下さって、こういった華やかな場所でこういった立場で、そうそうはない体験でございます。本当に映画を観てくださるみなさまに感謝申し上げます。本日はゆっくり楽しんで行って下さい。よろしくお願いいたします。

ヒロイン安曇役:麻生久美子
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本日はお忙しい中、公開初日にお越しいただきましてありがとうございます。数ある作品の初日がある中で、こんなにたくさんの方に来ていただけて本当にうれしいです。ありがとうございます。私は横浜監督が大好きで、1本目は松山ケンイチさん主演の『ウルトラミラクルラブストーリー』に出演させていただいて、2作目は、この『俳優 亀岡拓次』に出演させていただいてとても幸せでした。共演させていただいて安田さんもとても素敵な方で、現場でご一緒させていただいてとてもうれしかったです。

ここで記者陣にそれ書くようにと安田がジェスチャーでアピール、会場から一斉に笑いがおこった。
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麻生:今日は短い時間ですけれどもよろしくお願いします。(笑)

芥川賞5回ノミネート 「俳優 亀岡拓次」原作 戌井昭人
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僕は映画にはドップリと関わってはいないのですが、原作がここまで広がって、今日みなさんの前に出てきたことをうれしく思います。本日は、どうもありがとうございます。

横浜聡子監督
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こんにちは、『俳優 亀岡拓次』の監督をしました横浜聡子と申します。みなさま今日は天候もそんなによくなくて寒いのに映画館まで足を運んでいただいてありがとうございます。立見のお客様これから2時間ちょっと足が疲れるかもしれません。なるべく楽な姿勢で観ていただければと思います。今日は短い時間ではございますが、楽しんでいただければうれしいです。どうぞよろしくお願いします。

◆セッショントーク
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—安田さん、去年は助演男優賞をノミネートされたりと名脇役と言っても過言ではないかと思いますけれども・・・

安田:いえいえいえ何をおっしゃいますやら。ノミネートはされるんですけどねぇ。戌井さんねー(会場笑)どうなんですか、ノミネートされるけど受賞できない気持ちって。

戌井:できないと慣れてきちゃいます。慣れないようにして下さい。

安田:そうなんですか。どうしようなれちゃうかも。(会場笑)

—そんな安田さんが、正に名脇役の亀岡拓次を演じたわけじゃないですか。役者として、そこに主演じゃなくて立つにあたって心がけていることや気がつかされた事はありますか。

安田:役者として、現場に立つ時ですね。それは、他の方の邪魔をしない。(会場笑)平身低頭になんとなくそこにいる。(会場笑)そこですね。

—映画『俳優 亀岡拓次』ここは共感できるなぁってところありますか。

安田:多々あります。最初戌井さんの原作拝見した時に1つ1つの行為を並べているのですけれでも亀岡がどう思ったのかとか書かれていないのですが1つ1つの行為を並べていくと亀岡の気持ちを何かしら感じるところがありまして「あっ、わかるなぁ。」って感じが多々ありました。

—安田顕さんは、ドラマ「下町ロケット」でもブレイクされて色んなところでも声をかけられるのではないかと思いますが。ご自分でブレイクしてるなぁって思う時ありますか?

安田:ブレイクですか。ブレイクって「休憩」って意味ですからね。(会場爆笑)安田さん、大ブレイクですねって言われたら、安田さんお休みに入っちゃいましたねって事になっちゃいますからね。もうちょっと感じさせてくれよと思いますよね。今日、舞台挨拶ですよ。渋谷で支度したんですけどね。山手線乗るじゃないですか。

安田のフットワークの良さに、客席「えぇー」と意外そうな反応。

安田:当たり前じゃないですか、基本ですよ。(会場笑)最近この映画の宣伝で出させていただいているし、どのくらい気づかれるかなぁと思って、普通に電車のって帽子取って・・・ひとっつも気がつかない。(会場笑)もうちょっと後ろ指くらいさしてくれよってくらいで、そういう実感がありません。もっと撮って下さい。

と記者陣にアピール。記者陣も連写で応え、会場の笑いを誘った。

安田:こんなたくさんの方に観ていただけるって事はありがたいことです。(会場笑)

—こうやって安田顕さんのお話を聞いていると、いつも笑ってしまうのですが、麻生久美子さん共演、初めてになったわけですが、撮影現場とは変わってたとおっしゃってましたよね。

麻生:撮影現場では、全然、こんなに面白い人じゃなかったです。(会場爆笑)失礼ですよね。

安田:いえいえとんでもないです。ありがとうございます。

麻生:安田さんさっきご自分でもおっしゃられていましたが、なんとなくそこにいるってされてたので、セットの一部かのようにずっと座っていらして、休憩になっても動かないんですね。

安田:置物みたいでしたよね。たまに動くと麻生さんびっくりしてましたからね。(笑)

麻生:宣伝の時からそのギャップにやられてまして、こんなに面白い方だったんだって驚いています。

安田:麻生さんと3日間ですけどご一緒できて、ただ撮影日数17日ですからね。17分の3ですよ。結構たくさんご一緒していただいてありがとうございました。本当、綺麗に写ってます。今も綺麗ですけど。いやいや、別にさっきのにやり返したわけじゃないですよ。こんなに綺麗な方とは思いませんでした。(会場爆笑)これは、横浜監督の麻生さんに対する愛情がスクリーンを通して出ているんだと思いましたね。

横浜監督:そうです。

麻生:ありがとうございます。(笑)

—戌井さん、原作を書かれて今回映画になったのですが、亀岡拓次チャーミングだなぁと思ったんですけど亀岡拓次の愛される理由ってどんなところだと思います?

戌井:そうですね。なんか考えてそうだけど、考えているようで、結局何にも考えてないところですかね。それで自分の好きな事をやってるんだけど他人にあんまり介入しないところがいいんじゃないでしょうか。

—今回、戌井さんも出演されているのですよね?

戌井:すいません。

横浜監督:はい。是非、みなさん探して下さい。

戌井:なんかすいません。偉そうに。ヒッチコック気取りみたいな・・・。探さなくていいです。

安田:ヒッチコック監督さんだから。監督さんが出てるわけじゃない。(会場笑)槍を回してますね。

戌井:はい。そうですね。

—現場で安田さんとごいっしょされたじゃないですか。安田さん演じる亀岡拓次さんいがかでしたか。

戌井:現場では目がずっとこんなんで(下向きかげんのどんよりした様子)、前日も朝まで撮影だったからとおっしゃってたから、お疲れかなと思ったのですが、全部撮影が終わったら、一番疲れてるはずなのに、目が大きくなったので、多分そういう役の状態に入っていたのかなと思いました。

安田:本当に光栄な言葉でありがとうございます。やっぱり物事終わるとね、今日もお酒が飲めるって急に目が爛々としちゃうんですね。

—安田顕さんって、みなさんから見ると憑依する役者さんですよね。

横浜監督:本当、役なのか安田さんなのかわからなくて。

麻生:そうそう。

横浜監督:どうしようって。

安田:そうですよね。今度、殺人犯の役が来たらどうしよう。それだけは、憑依したくないんですけどね。今回は、亀岡拓次は、非常に自分に近いので、考えていそうで、考えているようで考えてないってところとか本当、内面が僕も凄いそうなんで、今回非常に助かりました。おかまちゃんとかやった時は、ずっとおかまちゃんになって、今も抜けないんですよ。普通に荷物持てばいいけど、こっちの方が楽な自分がいる。

安田は、ここでおかまちゃん役でのカバンの持ち方を披露。

安田:普通にカバン持てばいいだけど、こうやっう自分がいる。ただ、俺はもうやっちゃいけんだと思いつつ本当はこう持って歩きたい。その方が楽だから。(会場笑)

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—今回、亀岡のそれぞれの脇役の中で色んな役をやりましたよね。それは染み付いたりしなかったのですか。

安田:監督も1人、私も1人ですから、その2人はけっして会話は弾まないわけですね。

横浜監督:そうです、そうです。

安田:1人が好きだから。

横浜監督:弾むわけがない。撮影始まって、お酒は一度も一緒に飲みに行ってないですよね。

安田:是非、ご一緒させてください。

横浜監督:弾まない感じで。(会場笑)

—監督は映画を作る上でどんなところを意識されましたか?

横浜監督:映画を観た人に、亀岡さんをみんなが愛して欲しいってそれだけを考えて撮りました。きっと安田さん演じる亀岡拓次、安田さんなのか亀岡さんなのかどっちなのかですが、みなさんどっちも好きになってくださると信じています。本当、私は、亀岡の事が大好きです。

◆最後の挨拶

横浜監督:みなさん、舞台挨拶楽しんでいただけましたでしょうか。これから2時間ちょっと『俳優 亀岡拓次』映画が始まります。今日こうやって初日を迎えられたのは、映画に関わってくださった皆様のおかげです。後は、映画をご覧いただいたお客様にたくさん愛していただきたいと心から強く思っております。もし、映画をご覧いただいて気に入っていただいたらご家族やお友達に「あの映画面白いよ」とひと言お伝えいただければ幸いです。みなさま今日は楽しんでお帰りになって下さい。ありがとうございました。

安田:恐縮です。横浜監督の7年ぶりの映画でございます。7年という年月はけして短い方ではないのですが、私はこの『俳優 亀岡拓次』に出ないかと言われたのは1年前です。私はこの映画に対して1年足らずの関わりしかございません。それよりもっともっと前に横浜監督は情熱を持って取り組まれてましたし、戌井さんが書かれた原作は、更に前になると思います。戌井さんの原作がなければこの映画はありません。色んな方々が長い年月を経てその中でこの映画ができたと思っています。

この映画が完成した時に、私、手前味噌になりますが『俳優 亀岡拓次』心から面白いと思いました。その映画が今日初日を迎えて、みなさまに対して、私がこの作品の橋渡しになれたらうれしいことだと思っております。本日は、本当にたくさんのみなさんに足を運んでいただいてありがとうございます。この作品をどうぞよろしくお願いします。

映画『俳優 亀岡拓次』は、現在好評上映中!

最新情報は、映画『俳優 亀岡拓次』公式サイト

『俳優 亀岡拓次』チラシ【表】

『俳優 亀岡拓次』

【STORY】

亀岡拓次、37歳独身。職業は脇役メインの俳優。“最強の脇役”ぶりで仕事が途切れることはないが、

プライベートは安い居酒屋を一人飲み歩く地味な生活。

そんな亀岡がロケ先で出会った飲み屋の女将・安曇に恋をして・・・。

世界的巨匠からもオーディションの声がかかり、脇役人生に大きな転機が訪れるのか・・・・・・?

不器用だけど愛すべき亀岡拓次が巻き起こす、ユーモアあふれるハートフルな物語。

『俳優 亀岡拓次』

出演:安田顕 麻生久美子 宇野祥平 新井浩文 染谷将太 浅香航大 杉田かおる 工藤夕貴

三田佳子 山﨑努

監督:横浜聡子『ウルトラミラクルラブストーリー』

原作:戌井昭人「俳優・亀岡拓次」(フォイル刊)

音楽:大友良英「あまちゃん」

製作:『俳優 亀岡拓次』製作委員会

配給:日活

(C)2016『俳優 亀岡拓次』製作委員会

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