
5日、東京・渋谷シネクイントにて、『ONCE ダブリンの街角で』『はじまりのうた』のジョン・カーニー監督、最新作『シング・ストリート 未来へのうた』の特別イベント試写会が開催され、「フレンズ」などの大ヒットなどで知られ、80年代を代表する伝説のバンド、REBECCAの歌姫として絶大な人気を誇るNOKKOが登壇、80年代の音楽がふんだんに盛り込まれた本作のみどころ、また、多忙を極めた自身の80年代の音楽活動から現在、また、娘さんとの音楽ライフについてのトークを繰り広げた。MCは映画パーソナリティーの伊藤さとりが務めた。
◆トークライブ
NOKKO:こんにちは。NOKKOです。
—今日は、映画『シング・ストリート』80年代の音楽がいっぱい詰まった映画ということで、衣装もそれをイメージされたようですが。
NOKKO:そうですね。ここにはないのですが、ロゴのネオン管が入っているような衣装のイメージですね。
—カワイイ!Missoniですよね。
NOKKO:はい。
—今まで映画のイベントに参加されたことは?
NOKKO:あまりないですね。はじめてですね。きっと。
—ありがとうございます。
場内には、多くのNOKKOファンが詰めかけ、LIVETシャツで声援をおくるファン達にNOKKOは、笑顔で応えた。
—80年代のレジェンドでもあるNOKKOさんにだからこそ伺いたいのですが、この映画ごらんになっていかがでしたか?
NOKKO:凄くよくできた映画だと思いますね。過去の音楽物の映画だと芝居の方に力が入って、なんか違和感があるような感じになるのですが、きっと大好きな人が作った映画なんだろうなーと思いました。
—当時のUKロックが凄く好きだったんだろうなぁっていうところが滲み出ていますよね。
NOKKO:外国なんだけど、どこか懐かしくて、どこか温かみが伝わってくるような出来映えで、上手だなぁって思いました。
—当時のことを思い出したりしました?
この気持ち知ってるっていうのはありましたね。物語の舞台はダブリンで、イギリスにその憧れるって気持ち凄くよくわかりましたね。私、埼玉ですから。
—音楽作りはいかがでしたか?
NOKKO:大概、バンド始めようって言う時、ドラムやってる子はお金持ちなんですよね。(会場笑)凄いよくある話。(会場笑)埼玉は全然違いますけどね。
—NOKKOさんは、最近映画何かみられましか?
NOKKO:『アリス・イン・ワンダーランド』を4Dで観ました。最近は子どもと一緒に観てますね。
—映画『シング・ストリート』サウンドトラックがすごいいですよね。
NOKKO:凄い聴いちゃいました。オリジナルの曲が秀逸なんですよね。昔のデュラン・デュランの曲なんかも入っているのですが、彼らが作っているバラードが一曲あって、あれが凄く良くて。でも、良く聴くとロンドンのダブリンの曲じゃないですよね。どこかちょっとだけ尾崎豊さんを思い出させるメロディーだったり、アニメとか色んな遺伝子が入っているのかなと日本人の私としては感じましたね。
—NOKKOさんは、昨年30周年ということですよね。厳密に言うと31年ということになりますね。おめでとうございます。行かれた方います?
当日参加者にたずねたところ、多くの手があがった。
NOKKO:正に崖から飛び降りるような感じだったのですが・・・。(会場笑)最後は15mワイヤーで飛んでました。そうそうないことなのでやりましょうってことでやりました。
—ファンのみなさんはいかがでしたか?
NOKKO:幅広い年齢層の方が来て下さいましたよ。歓声が凄くてその事に感動して震えました。
—REBECCAと言えばファッションも印象的だったのですが、その時のNOKKOさんのファッションというのはどうやって作り上げていったのですか。
アイドル路線が主流だったので、そこには抵抗していたのですが、かと言って日本の中で世界から観ても尖ったブランドっていうのも既にあって、そういうのもスタイリストさんがケアしていただいても抵抗して、スタッフの人から見たらただの田舎もんって感じだったんですけども古着をあさってそれを自分で改造して、それでテレビに出るって人なんて女の人ではいなかったですよね。そんな風にしてやってました。古着は、(映画の)この人たちが憧れたパンクのUKのものを改造する感じだったんじゃないですかね。背中に書いたりとかしてましたね。一生懸命、あり方ってものを発信してましたよね。
—映画の中での主人公は、好きな女の子がいて、その子に近づく為に音楽を始めてやがてそれが本格的なバンドになっていくのですが、NOKKOさんは、バンドをやろうと思ったきっかけは何ですか?
NOKKO:一番最初に作ったのは、REBECCAではなかったのですが、自分を表現していくものを模索している中でバンドという形になっていきましたね。
—それが色んな人を巻き込んでいくじゃないですか。ファンの人も増えて、そうすると最初の気持ちと変わってきますか?
NOKKO:それは色々なことがありますから、大きな渦に巻き込まれるように当時は生きていました。
—今、NOKKOさんは、お母さんでもあるのですが、娘さんと音楽について語ったり、教えたりはありますか?
NOKKO:教えたりはわからないですが、一緒に聴いたりはありますよ。朝、NHKのみんなの歌を時報がわりに聞いたりしていて、ラジオ体操の五日市祐子って方がいるのですが、今日は、五日市祐子さん、斜め後ろだねとかマニアックな会話してますね。
—娘さんが音楽に反応したのはいつ頃ですか?
NOKKO:反応というか母がこういう仕事してますからね。ステージに立ってるのを見るのは早かったですね。歌ってねかしつけていたので、どうやってもコンサートの途中で寝ちゃうんですよね。もう何がなんだかわからなくなっちゃったって。中に居た時から聞いてたみたいなので、寝ちゃうみたいなんですよね。(笑)それは、REBECCAでも夕焼けこやけでもそうみたいですよ。去年のライブも3曲目までしか聞けないって。(会場笑)友達のお母さんも音楽の仕事をしているので、主人も音楽もやってるので、「お父さんは、シールドこっちからこっちさすんだよ。私はこっち。」とかね。(会場笑)
—先が楽しみですね。
NOKKO:映画の話に戻しましょうか。(笑)
—この映画って観た人が、凄い青春時代思い出した、頑張るって方が凄く多いんですよ。最近、若い方夢をもってない若者も増えているそうなんですね。夢を叶えたNOKKOさんからメッセージありますか。
NOKKO:僭越ですが、その時、その成功が必ずしも人生の収穫ではないじゃないですか。何かわからないけど畑を耕すぅってことは決して無駄じゃないって今になって思います。昔の曲を聞いて下さったり、覚えて下さったり、励みなったり、そういうことの方がバンドが売れてることよりももっと深い収穫として私はこの実りをいただいているなと思います。そういう何かわからないけど畑を耕すということはいくつになっても良いことじゃないかなと私は凄く思います。何かを耕す、とにかく耕す、もしかしてそれで誰かが見てくれてるかもわからないし、だから自分を信じるってことなのかなと思います。
—それでは、改めて映画『シング・ストリート』のみどころをお願いします。
NOKKO:この映画、ここで終わるのねっていう素敵な終わり方でした。その先のストーリーはご想像におまかせしまってところが凄く良かったです。キュアーのPVが出てきたところでは、思わず笑っちゃいました。音楽も秀逸で凄く影響されました。
映画『シング・ストリート 未来へのうた』は、7月9日(土) ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷シネクイント 他全国順次公開!
詳細は映画『シング・ストリート 未来へのうた』公式サイトへ
【STORY】80年代ダブリン。両親の離婚、いじめ、不況 ― 灰色の空の下
14歳のコナーはバンドを組む。街でいちばんイカした彼女を振り向かせるために―
1985年、大不況のダブリン。人生の14年、どん底を迎えるコナー。父親の失業のせいで公立の荒れた学校に転校させられ、家では両親のけんかで家庭崩壊寸前。音楽狂いの兄と一緒に、隣国ロンドンのMVをテレビで見ている時だけがハッピーだ。ある日、街で見かけたラフィーナの大人びた美しさにひと目で心を打ちぬかれたコナーは、「僕のバンドのPVに出ない?」と口走る。慌ててバンドを組んだコナーは、無謀にもロンドンの音楽シーンを驚愕させるPVを撮ると決意、猛特訓&曲作りの日々が始まったー。
監督・脚本:ジョン・カーニー 『ONCE ダブリンの街角で』、『はじまりのうた』
出演:フェルディア・ウォルシュ=ピーロ、エイダン・ギレン、マリア・ドイル・ケネディ、ジャック・レイナー、ルーシー・ボーイントン
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