岡本貴也さんインタビュー 4回目 【舞台「悪」】 について

岡本貴也さんインタビュー 最終回の4回目は、いよいよ明日1月28日(水)より、
新宿・紀伊國屋ホールにて開幕!【舞台「悪」】についてお話をうかがいました。

—【舞台「悪」】は、岡本さんが作家としてやってきて、自信を失ってやめようとした頃に生まれた作品だそうで、非常に気になるところですが、差し支えのない範囲でお話いただけませんか?

ここ数年、自分の脚本作りや演出方法に限界を感じていました。どこかでブレイクスルーしなきゃとずっと思ってはいたのですが、そう簡単に壁を破ることはできず。そんな中で映画「想いのこし」やドラマ「銀二貫」など大きな仕事をいただけるようになり、ますます自分の甘さを思い知りました。なのでどうにかして面白いオリジナル企画を思いつかないとやばいなと、このままじゃ業界から消されるなと(笑)。とにかく非常に危機感を持っていました。そんな中で、昨年の一月、紀伊國屋で公演中に思いついたのが、「悪」でした。企画会議にあげたところ、周りも「それは面白い」とのってくれて、上演に至りました。

—チラシのピンクが気になるところなのですが、これは作品のイメージカラーですか?それとも、演出でいらっしゃいますか?

スパコミチラシ表A4_2

チラシをピンクと黒に決めたのはプロデューサーとデザイナーだとは思いますが、一目見て、これは素晴らしいアイデアだと感じました。なので衣装もモノトーンに統一し、ピンクを差し色に使おうと決めました。こういうやり方は初めてですが、とても上手く行きそうな気がしています。

—日本人の場合、善悪が「みんな」に左右されるところがあって、ムードに押し流されやすい傾向がありますが、 岡本さんがこの作品を書いてみて、ご自分で発見した自分の「悪」ってありますか?

まあ、僕は悪い人間です。価値観が真っ当じゃないし、やってることもめちゃくちゃです。とくに自分に甘い。その一方で、僕はヘタレで冒険心がなく、至極真っ当な人間だ。だから書く物がつまらないんだ。という負い目もずっと持っています。こういうアンビバレンスは皆が持っているとは思います。その人が善か悪かは、本人でなく他人が決めることだし、そういうところにこの物語の核があります。表面的な情報と、その人の本心が全く違うこともある。さらに、その本心だって相手によって変わる。人間の核心とは何なのか。そういうことを問いかけられたらなと思っています。

—高岡奏輔さん起用のきっかけはどうのような形だったのでしょうか。

主役はさすがにプロデューサーが決めます。起用が決定したと聞かされたときは、なんてぴったりな配役なんだろうと感動しました。実は僕の地上波ドラマデビュー作「太陽の季節」にも出ていただいていて。縁を感じました。

—高岡さんは、ご自分の意思表示をはっきり打ち出されるイメージの役者さんで、メリハリのある演技をされるのではないかと注目の主演ですが、高岡さんと稽古場でご一緒されていかがですか?

意思表示は素晴らしいです。演技に疑問があるとすぐに質問が飛んできます。稽古方法がやりづらいときもちゃんと言ってくれます。とても頭が良く、脚本の読み込みが深い。表現力も豊かで、ほとんど動かなくても人物が何を考えているかが伝わってきます。存じませんが、演技をよく勉強されてるのではないでしょうか。

—今回の全体のキャスティングはどのような形で決まったのでしょうか。

どこでもそうだとは思いますが、キャスティングはプロデューサーの職権です。僕は聞かれたときだけ応えるようにしています。今回は女優選びに難航したそうで、女学生役には川上ジュリアさんを推しました。また、研究者役には何人かの候補の中から西丸優子さんを選ばせていただきました。ジュリアさんは爽やかなイメージがあるので、悪い役をやってもらいたかった。西丸さんは僕のイメージにぴったりでした。

—今回【舞台「悪」】のワークショップもありましたが、このワークショップから、次作品へのオーディションというような伏線はありますか。

ワークショップとは、演技を学ぶところでもあり、そして出会いの場でもあります。素敵な俳優がいれば、必ず覚えています。俳優側も、いい演出家だと思えばその人のオーディション情報などを注視するでしょう。これまでも何度かワークショップからの採用はありましたし、これからもあるといいなと思っています。

—それでは、最後に、【舞台「悪」】のみどころを、お願いします。

演劇の上演は、何か新しいことが最低一つはなければならないというのが僕の考え方です。新しい価値観、見たこともない演出、素晴らしい演技、聞いたこともない台詞、美しい美術や照明……。なんでもいいんですが、何か一つ新しいものが提示されなければ、観る価値がないとすら思っています。でもそれが近年、僕はできていなかった。考えても考えても思いつかなかった。歳のせいにした時もありましたが(笑)、単なる甘えです。スランプだった。そしてそのスランプから抜け出せたのかどうかもまだ分からない。なので今回の「悪」はとにかく、すべてを詰め込もうと思いました。僕の持っているものすべてを。そうすることによって、これからの自分の作品作りが決まる気がしました。
人の誕生、成長、恋愛、結婚、出産、老い、死。
この物語には人生のすべてが詰まっています。たくさんの価値観が提示されます。
何か一つでも持って帰っていただければ、幸甚です。
四回に渡ってお読みいただき、ありがとうございます。

舞台「悪」は、紀伊國屋ホールにて、
2015年1月28日(水)~2月8日(日) 全15公演
詳細は、舞台「悪」公式サイトへ
http://www.mmj-pro.co.jp/aku2015/

スパコミチラシ表A4_2

舞台「悪」
【作 ・演出】 岡本貴也
【出演】高岡奏輔 陳内将 西丸優子 川上ジュリア 青柳塁斗 羽場裕一

【公演日程】 2015年1月28日(水)~2月8日(日) 全15公演 :紀伊國屋ホール
1月28日(水)19:00~
1月29日(木)19:00~
1月30日(金)14:00~
1月31日(土)13:00~/18:00~
2月 1日(日)13:00~/18:00~
2月 2日(月)休演日
2月 3日(火)19:00~
2月 4日(水)14:00~/19:00~
2月 5日(木)19:00~
2月 6日(金)19:00~
2月 7日(土)13:00~/18:00~
2月 8日(日)14:00~

【チケット発売中】
●チケット料金:6,500円(税込・全席指定)
※未就学児童入場不可
◎チケットぴあ
●http://pia.jp/t/aku/ (PC/携帯/スマートフォン共通)
●チケットぴあ店舗、セブン-イレブン、サークルK・サンクスでも直接販売
●0570-02-9999(Pコード:440-666)
◎キノチケットカウンター
●店頭販売のみ 10:00~18:30(新宿東口・紀伊国屋書店新宿本店5F)
◎CNプレイガイド
http://www.cnplayguide.com/mmj/

【公式ホームページ】
http://www.mmj-pro.co.jp/aku2015/

■主催:MMJ
公演に関するお問合せ:
メディアミックス・ジャパン 03-6804-5456

 

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