和泉ちぬさん主宰、黒鯛プロデュース「勝手にワールドツアー」開幕直前 稽古場レポート!【前編:和泉ちぬさんインタビュー】

写真左より 座長:和泉ちぬさん、演出:遠藤理史さん、ゲスト:市原康さん(パーカッションandアクター)

舞台「屋根の上のヴァイオリン弾き」、NHK朝ドラマ「まれ」、「江 ~姫たちの戦国~」、映画「沈まぬ太陽」、「太秦ライムライト」の出演で知られる和泉ちぬさん主宰、演劇ユニット黒鯛プロデュース が、下北沢音楽祭25周年記念クロージング特別記念公演「勝手にワールドツアー」 を上演!PRE☆STAGEでは、この注目作の制作現場を取材、座長 和泉ちぬさん、演出 遠藤理史さん、ゲスト出演の市原康さんに本作品のみどころ、また、演劇ユニット黒鯛プロデュースの魅力、舞台制作の舞台裏についてお話をうかがいました。その様子を、今日、明日の計2回に分てレポートいたします。前編の今回は、座長、和泉ちぬさんへの単独インタビューをお届いたします。

・和泉ちぬさんのお話

—下北沢音楽祭ご出演おめでとうございます!25周年記念クロージング特別記念公演とうこうことで、大抜擢で演劇の街、下北沢に初進出でいらっしますが、今回のステージ版「勝手にワールドツアー」どういったところが、再演リニューアルのポイントになられますでしょうか。
「演劇じゃないんですよね今回は。朗読っていうか、語りっていうかリーディングって言うか。だから、(前回公演とは)似てるようでいて全然似てないんですよね。脚本の色が。今回は、実は座ってやるんですけど、1回まぁ、向かいあわせに、彼(木口健太さん)と演劇的にしようとやったりとかしたんですよ。あと、突っ立ってやってみたんだけど、そうするとこの本の良さが出ない。座らないと。それは、何が違うかって考えてみた時に、相手を見て受け止めてしゃべると芝居なんですよ。そうすると芝居では、今回は良さが出ない。「語り」、「リーディング」でないと、芝居臭くなって良さが出ない。今回、演劇にするとダメなんですよ。この間の稽古でわかったの。」

—今回の公演は、前回公演とはまるで違う表現に挑戦されるということですね。
「今回、チラシにも書いてあるように<ミューディング>(MUSIC×READING)なんですよ。演劇と朗読みたいな感じかな。」

—前回の公演を拝見して思ったのは、音楽がただのBGMになってないところが面白いですよね。
「そう、黒鯛(プロデュース)の面白いところって、音楽と演劇が別々でないんですよね。音楽の中に演劇が入って、演劇の中に音楽が入ってるから、他ではないと思う。こういう形態では。だいたい演劇があって、音楽っていうパターンなんだけど混ざってる、どっちも主役なんですね。だから、サントリーホールで、選ばれてやれたんじゃないかと思うんですよ。音楽が主役でないと無理な小屋なんで。最初からそういう事を目指してたわけではないんですけどね。知らない間にこれが黒鯛の形になってきた気がします。そこがちょっとおもしろいんじゃないかなと。それで、台詞というか語りも覚えたんですけどね。読んだ方がいいんですよ。これがまた不思議なの。だから、覚えてはいるんですけど読むんです。今回、ピアニストが変わって、ドラム(パーカッション)が入るだけで全然違う。」

—ドラムが入られるんですね。それは、かなり前回公演とイメージが変わりますよね。
「全然違いますよ。ジプシーヴァイオリンの高橋誠さんは同じですけれども、ドラムが入るから全然。逆に言うと昨年観てもらった人の方が面白いかもしれない。差が。中身も増えてたりするの。再演ってそういうのが意外に面白くって、こういう芝居って生き物なんですよ。だから、初日観て、千秋楽観てその差が面白いって人もいるくらいで。毎回、再演、再演は観に来るって人も多いし、色んな意味で楽しめるんじゃないかと思う。」

—「ジプシーヴァイオリン」と普通の「ヴァイオリン」との違いはどんなところですか。
「ジプシーヴァイオリン」この台詞の中に出てくるんですけど、流浪の民「ロマ」、つまりはジプシーが大昔は、インドに住んでいて、そっから彼らはそういう民族だから追われ追われて西へ西へと迫害されて追われて行くんですね。そういう意味では宿無しなんですよね。その転々と追われしていく中に、その土地土地で巡り合った音と自分達が持ってる音楽を結び付けて作っていたのがジプシーミュージックなんですね。だから異邦人的というか鮮麗されたヴァイオリンではないんですね。高橋誠さんは、もちろん鮮麗されたヴァイオリンも弾かれるけど、鮮麗された音楽を弾ける人が「ジプシーヴァイオリン」も弾けるのは珍しい。どっちかと言うと、土着的な音楽と洗練されたクラッシック音楽って、真逆なものじゃないですか。その両方できるというのは、わりと珍しいかもしれない。」

・木口健太さんについてのお話

—共演者の木口健太さんとの出会いは、どんなきっかけでいらっしゃったのですか。
「青学の学生さんが卒業映画を撮った時に、私が母親役で彼が息子役でそれがきっかけです。「ずっと蒼く」って言う映画で、もしかしたらネットに今でも流れているかも。その時に、心の表現ができる人だから、黒鯛には合うかなって思って。」

和泉ちぬさん、木口健太さん初共演作品「ずっと蒼く」予告編

「黒鯛って、非常にかる~くやってるように見えるかもしれないけど、非常にこれ、難しい芝居なのよ。リアリティーの面で、なかなかできないんですよ。芝居になっちゃうんですよね。芝居は芝居なんだけど、黒鯛の場合は、普通の日常みたいに見えないと意外と難しいですけど、すごく彼は感受性が豊かで。こういうのは縁だからね。」

—劇団員の方ということでもないのですか。
「毎回、その時だけですね。劇団だと絶対使わないといけない人が出てくるんで毎回解散です。スタッフも変わったりしますね。」

和泉ちぬさん主宰、黒鯛プロデュース「勝手にワールドツアー」開幕直前 稽古場レポート!後編は、座長、和泉ちぬさん、演出 遠藤理史さん、ゲスト出演の市原康さんを交えて、本作品のみどころ、また、演劇ユニット黒鯛プロデュースの魅力、舞台制作の舞台裏についてお話をうかがいました。どうぞ、ご期待下さい!

そして、PRE☆STAGEでは、この演劇ユニット黒鯛プロデュース第13回公演リーディングライブ「勝手にワールドツアー」に、読者の皆様10名をご招待致します! 観劇ご希望の方は、twitter、facebookメッセージにてご応募下さい。みなさまからのご応募をお待ちしております!

【応募条件】
本文中「勝手にワールドツアーチケット希望」
・お名前
・年代
・希望人数
・希望公演回(1回目:14:00~ 2回目:18:00~)
・当選の方のみ twitter、facebookメッセージにてご案内致します。

公演の詳細については、黒鯛プロデュース公式サイトへ

演劇ユニット黒鯛プロデュース
http://kurodai.net/

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下北沢音楽祭 25周年記念 クロージング特別公演
黒鯛プロデュース第13回公演
リーディングライブ「勝手にワールドツアー」

日程:2015年7月12日(日)
①14時〜(13:30開場)
②18時〜(17:30開場)
上演時間90分(休憩無し)

会場:
北沢タウンホール

出演:
和泉ちぬ/木口健太

演奏:
ヴァイオリン:高橋誠/ピアノ:遠藤律子
パーカッション:市原康

スタッフ:
脚本:小鹿坂はらひと
演出:遠藤理史
音響:荒木まや
HPデザイン:前田秀彦
宣伝美術:宇田川薫
制作:楠章二

協力:
小川圭一、オスカープロモーション、Bites、IF STUDIO JAPAN、シーバップテクノ、
アイプロデュース、Takahiko Ono、金の星スタジオ、社会福祉協議会、
みんなの歌声サロン

主催:
下北沢音楽祭実行委員会

住所:
〒155-8666 東京都世田谷区北沢2-8-18-2F
TEL:03-5478-8006/FAX:03-5478-8006

小田急線・新宿から急行7分各停10分
井の頭線・渋谷から急行3分各停5分
下北沢駅南口から徒歩4分

料金:
¥3,000(自由席)
※高校生以下の学生料金設定<¥500>あり。
(当日会場清算のみ、身分証提示必要です。)
※未就学児入場不可

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