舞台「ぬばたまの淵」脚本・演出 奈美木映里さんインタビュー第3回目

2月12日(木)より池袋・シアターグリーンにて、絶賛公演中!演劇集団アトリエッジ 木曽義仲 落武者物語「ぬばたまの淵」制作、TOKYO MXテレビドラマ「えにしの記憶」制作スタッフの植竹さんに、脚本・演出の奈美木映里さんとアトリエッジ、そして、本公演でも舞台連動が、話題のTOKYO MXテレビドラマ「えにしの記憶」の魅力について語っていただきました。

— 舞台演出で奈美木さんとしてお会いした時と全然印象が違いますね

(植竹さん)
「草部」として話しだすと、止まらないくらい歴史についての話しがあります。

実際の演出の方は、「奈美木」がやっていますね。「この人いい演技するね。悪いね。」ということではなく、 まず、歴史上の人物を十分リサーチし、だったらこういう言い回しだったり、 立ち回ったりするだろうなっていうのが、入り口にあって、舞台に反映されます。

この人は、こういう人物で、当時こういう背景があったから、 こういう風にするはずだよ。って話しをすると、役者のみなさんも納得されますね。

歴史を勉強していない方や歴史を勉強して、知ってはいるけれでも、亡くなってしまっている素晴らしい歴史の偉人の人々が、舞い戻ってくる。歴史上の人物をこの21世紀に甦らせる。それをアウトプットしているのが、この劇団アトリエッジの1つの特色ではあると思います。

戦後70年にはなりますけれど、色んなところであの時代はこうだったと、語り継ぐ人がいらっしゃるので、戦争体験は、 実体験として当時の話しが聞けるじゃないですか。でも、平安時代となると文献とかNHKの大河を観るということでしか、入ってくる情報がありませんよね。文書でわかっていても、実際、どんな所作をしているかとか、彼女はそういうところに拘った演出をしています。

例えば、前作のちはやふる神の国の信長。1人は、王道の信長。別日程のもう一人の信長は、物静かなんだけど、腹黒い信長を、別キャストでそれぞれ演出しました。信長は、いつもいつも破天荒な信長ではないのですが、そういうイメージが、頭ごなしに、人の頭にできている。イメージと違うものを観ると、人は、そんなのは信長じゃないと言うのですよ。しかし、歴史を紐解いてみると、寂しい信長の話しとかも、史実的には残っているのですが、実際には描かれていない。そういうのを描いていくのが、本当の歴史ではないかと思うのですよ。

— TOKYO MX * ドラマ「えにしの記憶 ~江戸→東京どらま~」のテーマについて教えていただけますか。

そうですね。サブタイトルにありますよう「~江戸→東京どらま~」江戸っていう町がどういう町で、「お台場」って地名なら、なんでお台場なんだろう。お台場は、昔、黒船でペリーがやってきて、砲台を作ったからお台場。知ってると言えば知ってるけど、お台場?昔ちょっと流行ったデートスポットでしょ?とかになるのですよね。いやいや違うでしょ。お台場海浜公園としては知っていると思うのですけれど、実際にあの島に行けるんですよ。砲台跡や弾薬庫にも入れるのですよ。

知ってる人は知っていますけど、圧倒的に、今の方は知らないんですよね。せっかくのテレビ媒体という電波に乗るので、そういうところを描いていこうと思っているのです。Eテレや学校で勉強したことを、更に、1人の人物だったり背景を掘り下げて描いているのが、ドラマ「えにしの記憶 ~江戸→東京どらま~」です。

例えば、第1回で放送したの大手町の平将門の「首塚」。都市開発で移転しようとすると不思議な事が起こる。付近の会社の社長室は、みな「首塚」に背を向けないように席配置している。歴史上偉大な人がいた場所を、変にいじってはいけないんだなぁ。やはり歴史的偉人は、いるべき場所にいなきゃいけないんだなぁというところを描いています。

これから東京オリンピックもひかえていますので、外国の方にも、最先端の日本のビル街や路地裏に、ひっそりと残っている。いや、昔の偉人のお墓や住んでいた家をなくさずに史跡として「残している」。そういったところもまた、1つの日本人の「心」や「文化」として、興味を持っていただけるきっかけになれたらと考えております。

是非、本公演 舞台「ぬばたまの淵」と共に、 TOKYO MX * ドラマ「えにしの記憶 ~江戸→東京どらま~」も、是非、ご覧下さい!

えにし

舞台「ぬばたまの淵」は、16日(月)まで、全9公演。 現在、TOKYO MXテレビにて放送中、 ドラマ「えにしの記憶 ~江戸→東京どらま~」にて、ドラマ連動放送も決定!(3月放送予定)

詳細は、演劇集団アトリエッジ公式サイトへ
http://www.djdj.co.jp/a

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演劇フェスティバル 「グリーンフェスタ2015」出展作品

演劇集団アトリエッジ
木曽義仲 落武者物語 ぬばたまの淵

作・演出:草部文子

あらすじ:
時は平安末期。
この世への恨みから鬼と化した崇徳院は黒木光雲として蘇る。
人の心を操り、世界を闇へと誘う光雲。
木曾義仲軍と源義経軍を争わせ、混沌を巻き起こそうと企んでいた。
そこへ清らかな心を持った木曽義基と家臣の神山喜八郎が現れ・・・。
光と闇、鬼と人との対峙が人の心の深淵を映し出す。

場所:池袋 シアターグリーン BASE THEATER

公演日程:
2月12日(木)14時00分〜 18時30分〜
2月13日(金)14時00分〜 18時30分〜
2月14日(土)14時30分〜 18時30分〜
2月15日(日)14時00分〜 18時30分〜
2月16日(月)14時00分〜
※会場は、開演の30分前 受付は開演の1時間前です

料金:〈前売〉4,000円〈当日〉4,500円 全席自由席

キャスト:
湯川尚樹
良平
佐藤崇史
森川翔太
野口大輔
山口剛慶
牧本泰山
諸喜田智也
宮崎肇
柴田元
後藤圭吾
蝶羽
森雅紀
市川博樹

スタッフ:
脚本:草部文子
演出:奈美木映里
照明:田中徹/テイク・ワン
音響:宮崎裕之/predawn
舞台美術・衣装:野村直子
衣装制作:前田和美
美術協力:塚原希代
殺陣演出:佐々木修平
音楽:青山知正
撮影:広田成太
宣伝美術:野崎淳之介
制作:山口剛慶 森川翔太 福島 岬
票券:千葉乃梨子/華のん企画
特別協力:佐藤和恵
プロデューサー:森雅紀
エグゼクティブプロデューサー:大矢秀子

衣装コラボレーション:gouk

協力:
株式会社ソウルエイジ/株式会社トキエンタテインメント/
吉祥寺サーカスカフェ/株式会社フラッシュアップ/
六本木香和 花魁座/メディア☆ファクトリー/
BESIDE.INC

後援:TOKYO MX
株式会社ミュージックバード

企画製作 演劇集団アトリエッジ/株式会社サンディ

本公演についてのご注意・お願い:
※未就学児童は、全ての会場でご入場できません。予めご了承ください。

お問い合わせ先:
at@djdj.co.jp(アトリエッジ:tel:03-3377-0196)

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