映画『彼女がその名を知らない鳥たち』第42回トロント国際映画祭 ワールド・プレミアイベントに白石和彌監督登壇!

9月13日(日本時間9月14日)、第42回トロント国際映画祭(カナダ・トロント)にて、映画『彼女がその名を知らない鳥たち』がのワールド・プレミアが開催され、本作監督の白石和彌監督が登壇した。米・アカデミー賞レースの始まりを告げる北米最大規模の映画の祭典“トロント国際映画祭”。本作は、「世界的な視野と注目すべきストーリー性を持つ作品」をセレクションするコンテンポラリー・ワールドシネマ部門(Contemporary World Cinema)部門に選出。このワールド・プレミアでの上映が世界最速の上映となった。

注目の作品をいち早く観ようと集まった観客で埋めつくされたトロントの会場では泣いている観客の姿が多数みられ、万雷の拍手が鳴り響くなか現地の観客から日本語で「この映画は凄い、オメデトウ」と声をかけられると、白石監督は「ありがとうございます。嬉しいです。」と感無量の様子で挨拶した。

◆質疑応答

—監督ご自身はこの映画をどのように捉えていますか?

白石監督:個人的には特に(阿部サダヲ演じる)陣治に感情移入をしました。自分も家では奥さんに足蹴にされることがあるので(笑)。陣治の愛の証明の仕方は誰にでもできるものではないし、心が張り裂けそうな気持ちになりました。タイトルが『彼女がその名を知らない鳥たち』と、内容とばっちりシンクロしているものではないと思ったので自分もずっと考えていたんですが、“鳥”は彼女にとって知らないものである、知らない愛がある、ということなのではないかなと思います。

—この映画のテーマは「陣治の愛」だと考えていますか?

白石監督:そうですね、「陣治の愛」もそうですし、大切なものは常に隣にある。日本の芸能スキャンダルはいま“不倫”が全盛時代を迎えていてそのニュースが多い中で、真実の愛はフラフラっと来たいい男よりも僕みたいなブサイクな男にあるんじゃないかと(笑)。それがひとつの大きなテーマです。

—キャスティングや演出はどうしたのでしょう?

白石監督:(蒼井優演じる)十和子の大事なシーンを撮っているときに、蒼井優さんに「どういう表情していいかわからない」と言われたんです。彼女の人生を想像した時、僕は凄い素敵だと思う、豊かな人生が待っているんじゃないかなと、そう話したら、少しだけ泣きながらも、何とも言えないいい表情をしていた。素晴らしい女優です。原作を最初に読んだときに蒼井さんが思い浮かびました。他の人にはオファーしておらず、蒼井優さんじゃなければ成立しなかったと思います。

—音楽や、壁が倒れたり砂が降ってきたり、少し不思議なギミックのある演出のインスピレーションはどこから受けましたか?

白石監督:日本映画は70年代や80年代の映画ではそうだったのですが、僕も低予算の良質なアート系映画に取り組んでいて、例えお金が無くても何かいろいろな表現方法にチャレンジしていた時期があって、そういった時代の映画が僕も好きなので手法を少し取り入れました。

終了後には、会場の外で観客を出迎えた白石監督が「とても感動した!ありがとう!」とサイン攻め、握手攻めにあう光景も見られた。

世界の舞台でそのベールを脱いだ、日本が誇る実力確かな豪華俳優陣の熱演、そして白石監督が初めて挑んだ本格的な大人のラブストーリー“かの鳥”。本映画祭の最高賞となる観客賞(People’s Choice Award)は期間中に作品を見た一般の観客の投票によって決定する。過去に観客賞に輝いた作品には『ラ・ラ・ランド』(2016・第41回)、『英国王のスピーチ』(2010・第35回)、『スラムドッグ$ミリオネア』(2008・第33回)など、アカデミー賞作品賞をはじめ数々の賞を総ナメにするなど大きな話題を集め、日本でも大ヒットを記録した作品ばかり。邦画作品では北野武監督『座頭市』(03)が同賞を受賞しており、邦画作品として14年ぶり受賞の快挙となるか、今後の動向が注目される。

映画『彼女がその名を知らない鳥たち』は、10 月 28 日(土) 新宿バルト9他全国ロードショー!

詳細は、映画『彼女がその名を知らない鳥たち』公式サイトへ

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