『市川會』三代襲名披露・製作発表会見で十一代目市川海老蔵の娘・堀越麗禾が四代目市川ぼたんを襲名!

12日、東京・新宿ヒルトンにて、今夏8月Bunkamuraシアターコクーンにおいて上演される日本舞踊市川流 家元十一代目 市川海老蔵 主催『市川會』三代襲名披露・製作記者会見が行われた。

日本舞踊市川流は、歌舞伎舞踊の流派の一つ。江戸時代末期に活躍した七代目市川團十郎がその礎を作り、「紅葉狩」「鏡獅子」など多くの名作を残した九代目市川團十郎が磨き上げ、完成させた。

九代目團十郎の死後は、その長女・二代目市川翠扇が市川流二世家元を継承し、門下の育成に力を入れた。そして、二代目翠扇が亡くなると、しばらくのあいだ、市川流家元は、その夫である五代目市川三升の預かりとなった。その後、二代目翠扇の姪であり九代目團十郎の孫にあたる初代市川紅梅が、三代目市川翠扇を襲名し、三世家元を継承。三世家元没後は、五代目市川三升(十代目市川團十郎)が市川宗家に迎えた十一代目市川團十郎の長男・十二代目市川團十郎が市川流を継いだが、家元は名乗らず、市川宗家として責を負った。その間、妹の二代目市川紅梅が総代として実務を補佐、流派の統率にあたっている。十二代目團十郎の死後は、十一代目市川海老蔵が引き継ぐこととなった。

市川流の三代襲名披露の記念公演の本作は、十二世 市川團十郎の妹で、現在市川流の総代を務める二代目 市川紅梅が初代 市川壽紅を、若手舞踊家として注目を集める十二世 市川團十郎の娘・三代目 市川ぼたんが四代目 市川翠扇を、また十一代目市川海老蔵の娘・堀越麗禾が四代目 市川ぼたんをそれぞれ襲名する。更に市川海老蔵、そしてその息子・堀越勸玄も出演。演目は、長唄『寿式三番叟』、能楽 舞囃子『高砂』、『口上』、清元『玉兎』、長唄『羽根の禿』、長唄『京鹿子娘道成寺』を上演する。

家元 市川海老蔵コメント

「私と倅の時は、三代襲名を行うことはできませんでしたが、叔母、妹、娘という三代で襲名が行えるということで、こんなめでたいことはないと思い、娘にも「四代目 市川ぼたんになりたいか。」と確認したところ、本人もなりたいとはっきりと口にしましたので、この日を迎えることとなりました。

自分自身の襲名も重責は重いのですが、叔母、妹、娘の襲名に参加ができることをとても嬉しく思います。市川流はまだまだ大きな舞踊ではございませんが、シアターコクーンという立派な劇場で、舞踊の襲名披露公演で10日間も出来ることは、父をはじめ先祖に感謝しなければいけないなと思います。」

市川紅梅コメント

「初代 市川壽紅という名前を名乗らせていただくことになりました。今後ともよろしくお願い致します。」

市川ぼたんコメント

「この度、兄の勧めと長年、市川流を支えてまいりました叔母の許しを頂戴いたしまして、市川翠扇の名を四代目として襲名させていただくこととなりました。まだまだ至らないこともございますが、一生懸命頑張りますのでよろしくお願い致します。また、襲名披露として「京鹿子娘道成寺」に出演致します。大変な踊りであることは間違いございませんが、 最後には兄も出演していただけるとのことで、正直恥ずかしくもあり、重責もございますが、演じ切りたいと思います。」

堀越麗禾(ほりこし れいか)コメント

「皆様こんにちは、本日はお忙しい中、お集り頂きありがとうございます。この度、堀越麗禾は市川ぼたんの名跡を四代目として相続いたします。よろしくお願い致します。」

囲み取材では、市川海老蔵、堀越麗禾の親子二人で登壇し、記者からの質問に答えた。

麗禾ちゃん、今日は緊張しましたか?と記者にたずねられると、市川海老蔵は、「緊張したね?舞台は緊張しないけど、こういうのは緊張するみたいです。」と麗禾ちゃんの心境を代弁。お父さんが一緒にいると安心ですね?とのコメントには、「はい!」とニッコリ答えた。市川海老蔵も愛娘との登壇で、父親としての自然な微笑みの絶えない和やかな記者会見となった。

麗禾ちゃんの襲名についてたずねられた市川海老蔵は、「歌舞伎の家に生まれて、日本舞踊ができるという環境、そして、彼女自身の可能性を広げていくという事は、父親としての責務でございます。叔母もしかり、妹もしかりです。そういうお手伝いができたらという一心でございます。」とコメント。

麗禾ちゃん、勸玄くんは、お稽古を嫌がったりは、全くないようですが?との質問には、「先ずは楽しくやることがまず第一と考えております。厳しい事もさることながら先ずは「いろはにほへと」と申しますか、基礎をやってもらおうと。嫌がられたらいくら親が言ってもやらないわけですから、やってもらう為にはお稽古を楽しくやってもらえるようにと思っています。」とコメント。自身の幼少の頃の稽古や勉強ぶりに聞かれた市川海老蔵は、「全くダメですね。稽古はしない、勉強はしない、学校は行きたくない、歌舞伎座もあんまり行かなかった。」と苦笑い。「(子供たちは)全部、逆転で麻央のDNAのおかげです。」と二人の成長ぶりに目を細めた。

母の日の襲名披露については、「真央も喜んでいると思います。母の日と言われると色々な複雑な想いもあると思いますから、母の日でありながら、介護の日でもありますので、今は大丈夫ですが、将来私が介護される日でもあります。」と気遣いを見せ、「お母さんに代われない部分もあるのですが、一生懸命やっているので、その辺りはわかってくれているのではないかと思います。なかなか難しい部分もありますが、できる範囲で頑張ります。」とコメント。

8月上演の『市川會』三代襲名披露公演に上演にあたり麗禾ちゃんは、多くの記者に囲まれ緊張しながらもしっかりとした口調で、「堀越麗禾です。市川ぼたんの名跡を四代目として相続いたします。よろしくお願い致します。」と改めて挨拶をし、市川海老蔵は、「日本舞踊界でも襲名披露というのは、1~2日間ですけれでもこの度は、10日間もやらせていただけるという事で頑張ろう!と思っておりますので、お力添えをよろしくお願い致します!」と締めくくり、その日の会見は終了した。

『市川會』三代襲名披露は、東京・Bunkamuraシアターコクーンにて、令和元年8月3日(土)~8月12日(月・休) 全13公演上演。詳細は『市川會』三代襲名披露公式サイトへ

☆公演情報☆

『市川會』三代襲名披露
出  演:市川海老蔵、初代市川壽紅、四代目市川翠扇、四代目市川ぼたん、堀越勸玄 他

公演日:令和元年8月3日(土)~8月12日(月・休) 全13公演

会  場:Bunkamuraシアターコクーン

チケット料金:一等席 14,000円/二等席 10,000円/三等席 8,000円(税込・全席指定)

一般発売:6月15日(土)

主  催:市川流家元 十一代目市川海老蔵

制  作:株式会社3Top

制作協力:市川團十郎事務所/全栄企画株式会社/株式会社ちあふる/三響会企画

協  力:松竹株式会社

お問合せ:Zen-A(ゼンエイ)03-3538-2300(平日11:00~19:00)

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