景色が見える音づくりを!太鼓芸能集団 鼓童【巡 -MEGURU-】初演出 住吉佑太さん、演奏者の山脇千栄さん インタビュー!!

太鼓を中心にした音楽パフォーミングアートで、国内、そして世界各国で観客を魅了する太鼓芸能集団 鼓童が、11月3日より【巡 -MEGURU-】全国ツアーを開催する。

2012年から2016年まで坂東玉三郎を芸術監督に迎え、更なる進化を遂げた「鼓童」。演奏は元より自らの作曲、アレンジでその才能と実力を遺憾なく発揮させてきた住吉佑太の初演出で、「鼓童」の新時代を切り開く。

PRE☆STAGEでは、【巡 -MEGURU-】で初演出の住吉佑太さん、山脇千栄さんに話を聞いた。

ーーー 住吉佑太さんが、太鼓に魅せられたのはどんなきっかけだったのですか?

住吉佑太さん:地元の町おこしの一環で、子供太鼓を設立しよう!という動きがありました。その参加者の募集に友達が応募すると言うのを聞いて「じゃあ僕もやる!」という最初はそんな軽い気持ちで始めました。(笑)そして1年後に「子供達に太鼓の面白さを伝える」という「鼓童」の交流学校公演が香川でありまして、それを見て「太鼓を職業にしたいな」と憧れ、鼓童の本拠地である佐渡島に渡りました。

ーーー 山脇千栄さんはいかがですか?

太鼓に魅せられたのは、地元の獅子舞の太鼓ですね。
ずっと太鼓を打ちたいと思っていて、住吉と同じ地元の子ども太鼓のチームに入りました。

ーーー 子供時分ですと、ゲームやテレビに夢中になる年頃でもありますが・・・

住吉佑太さん:子供の頃の習い事と一緒ですね。ピアノや、サッカー、野球を習うような形で太鼓をやり始めて、気づいたらどんどんのめり込んでいましたね。

ーーー 幼馴染みのお二人は一緒に佐渡に渡られたのですか?

住吉佑太さん:僕は、18歳ですぐに迷いもなく佐渡に渡ったのですが、山脇は一度看護学校で学んで、その後、佐渡にやって来ました。

ーーー 住吉さんが、山脇さんに「一緒にやらない?」って声をかけられてですか?

住吉佑太さん:いや、勝手にやって来ましたね(笑)

山脇千栄さん:背中を追いかけて。(笑)

ーーー山脇さんが、「鼓童」に参加されたのはどういったところに惹かれたのですか?

山脇千栄さん:先ずは、「太鼓が好き!」と言うのが第一にありました。鼓童は一音一音に魂を込めて音を出すというところをとても大切にしているグループだと思います。私も、プロの太鼓打ちとして目の前の太鼓を一番いい状態で打ち鳴らす存在として在りたいと思っています。太鼓の魅力を存分に、世に伝えて行きたいです。最近、その太鼓のいい音を伝えるには、自分はどうすればいいのか、よく考えるようになりました。

ーーー 初音ミクさんとの公演でも印象的だったのですが、あの両腕でバチを頭の上からバットのように振りかぶるようなカッコイイ演奏方法は「鼓童」独自の演奏になるのですか?

住吉佑太さん:あの太鼓は、平胴太鼓と言って普通の太鼓を少し薄くした太鼓なのですが、それを象の足のような台の上に斜めに乗せて、バットで振りかぶるスタイルは、30年ほど前に鼓童の先輩たちが作った曲で初めて演奏したのがきっかけですので、「鼓童」独自のスタイルと言えばそうなりますね。地方の伝統芸能で大きなバチで打つのはありますが。

ーーー 「鼓童」のみなさんは、和装(半纏)で和楽器を使っていらっしゃるのですが、現代の日本の音楽として演奏されているのだなと思いました。初音ミクさんを初め様々なジャンルの方々とコラボレーションをされているのは、「鼓童」創設の頃からですか?

住吉佑太さん:コラボレーションという形では色々なアーティストの方と行ってきました。お祭りでやっていた太鼓なら皆さん想像がつくと思うのですが、舞台上で太鼓を使ったひとつのパフォーミングアート、ショーケースは、まだまだ浸透していないのが現実です。太鼓は音楽性に富んでいて、表現の幅も広い。そういう太鼓の持つ魅力を、色々な世代の方に知っていただきたいですね。

ーーー 今回の【巡 -MEGURU-】公演で、住吉佑太さん初演出ということですが、これは「鼓童」の先輩方から「そろそろやってみないか」と?

住吉佑太さん:そうですね。(笑)「鼓童」は団体として37年間やって来たのですが、結成30周年を迎えた時に、芸術監督に歌舞伎俳優の坂東玉三郎さんをお迎えしました。自分達だけでは乗り越えていけない壁みたいなものを越えて行こうと。僕はまだ入団前のことですが玉三郎さんと鼓童は2000年ごろからのお付き合いになります。「『鼓童』といえばこうでしょう。『太鼓』と言えばこうでしょう。」と言った固定概念で錆びついてしまったところがありましたので、玉三郎さんに来ていただいて色々な事を教わり、更に新しい風を吹き込んでいただきました。

芸術監督の任期も満了した2016年からまた「鼓童」が独り立ちし、これから「鼓童」としてどうやって進んでいこうかという時期に入りました。

そこで、「鼓童」が今までやってきた王道・クラシックな演目が並ぶ舞台と並行して、自分達で「新作」を創り出すことの重要性をグループとして再認識しまして。この度、自分達だけで創る「鼓童」の「新作」第一弾の「巡」演出にご指名いただきました!

ーーー 熱意と気合がすごく伝わって来ますね。作曲もご自身がされるとのことですが、曲はどのような時にご自身の中に沸いて来ますか?

住吉佑太さん:新しい曲の事を四六時中考えていて、ぼんやりずっとそんなことを考えているとフッとしたタイミングで思いつくことがありますね。でも、それは、ずっと四六時中考えていないと、発生しないような現象なんです。頭の片隅で、ずっと新曲について考えている。そうすると沸いてきますね。逆に、机に向かって、「さぁ、曲を創るぞ!」って思っても出てこないですし、出て来た曲もどうしても頭で考えたものになってしまう。フィーリングで本能的な旋律を大事にしています。

ーーー では、日々書き溜めていたものが多いですか?

住吉佑太さん:今回の【巡 -MEGURU-】の為に作った曲と両方です。

ーーー 「鼓童」のみなさんの舞台での演奏中の鍛えあげられた肉体美も素晴らしいのですが、あれは特別なトレーニングを?

住吉佑太さん:そうですね。筋トレとかは特にしていません。(笑)太鼓を打っていると、自然に身に付いて来ますね。

ーーー まさに、太鼓によって生まれた身体そのものからの演奏なのですね。今回の【巡 -MEGURU-】の見所はいかがですか?

住吉佑太さん:太鼓を知らない人が持っている固定概念を大きく振り払って、太鼓の中の音楽性、太鼓にしか出せないグルーヴ感、うねりを皆さんに発信していきたいです!僕も山脇も若いですけど、更に若い方にもちゃんと面白がっていただける作品にしたいと思って創っています。今回、作品の中で「巡」という曲がテーマ曲のように何度も流れてきます。「巡」というテーマ曲が、ある種の「時間」や「背景」のように流れている中で、そこに色んな音楽や景色、世界観が見え隠れする構成になっています。

この「巡」という曲にはマリンバを使っています。これを使うことで太鼓には出せない音色の幅も出ますし、いい意味でポップでキャッチーな、口ずさみやすい曲になったのではないかと思います。太鼓を「おりゃー!」って力強く演奏する部分もありますし、それと同時に、新しい音楽の形を発信していますので、太鼓を知らない方、また、太鼓を深く知っていらっしゃる方にも楽しんでいただける作品になっています!

ーーー住吉さんのお姿を舞台上で観ることはできますか?

住吉佑太さん:今回演出のみで、舞台上には出ていないのですけど、ほぼ全曲、僕の作曲になりますので魂を込めています!

ーーー山脇さんは、今回公演のみどころのひとつでもあるマリンバでも演奏をされますが、住吉さん演出の【巡 -MEGURU-】ズバリいかがですか?

山脇千栄さん:住吉の曲は難しいだけではなく、みんながノれる音楽なので、私もノリノリで演奏しています。正直、「こんなのできない!」って思うぐらい難しいオーダーを「これ、来週やるから!」って言われたりもする事もあります…新人の頃は、「十三拍子の曲をやるから!」と急に言われたこともありましたね(笑)住吉とは同郷ですし、昔から同じ太鼓チームで練習して来たのもあり、ここでこう来たら気持ちいいとか、こういうフレーズが好きなんだろうなとか、曲を通して伝わってくるので心地よいです。

ーーー本公演のみどころ、そして山脇さんのみせどころはいかがですか?

山脇千栄さん:この作品は、私が「鼓童研修所」を出て準メンバーになった時に初めて稽古に参加したプロダクションですので、自分にとってはとても思い入れが強い作品です。初日は地元の香川県で凱旋公演となりますので、お世話になった方々に、成長した姿を観ていただきたいなと思います。住吉は舞台には出ていないのですが、作品に込める想いを引き継いで、香川県三豊市の皆さんにお届けする役目ができればと思っています。私は、今回のこの『巡』の中でマリンバ、『いざよい』という演目では担ぎ太鼓でソロのパートを担当させていただいているので、公演に向けて一生懸命練習しています!是非、そこも注目していただければ嬉しいです。

太鼓芸能集団 鼓童【巡 -MEGURU-】公演は、11月3日(土)香川県三豊市での凱旋公演を皮切りに全国21都市にて上演!

詳細は、【巡 -MEGURU-】公式サイトへ

[演出] 住吉佑太

[出演] 石塚充 中込健太 蓑輪真弥 小松崎正吾 三浦康暉 池永レオ遼太郎 大塚勇渡 北林玲央 米山水木 吉田航大 山脇千栄 木村佑太 平田裕貴

◎全国ツアースケジュール

2018.11.03(土) 香川県三豊市 三豊市文化会館マリンウェーブ

2018.11.04(日) 愛媛県松山市 松山市総合コミュニティセンター 文化ホール

2018.11.07(水) 高知県高知市 高知市文化プラザ かるぽーと

2018.11.09(金) 広島県広島市 アステールプラザ 大ホール

2018.11.10(土) 山口県下関市 下関市菊川ふれあい会館アブニール

2018.11.13(火) 岡山県倉敷市 倉敷市芸文館

2018.11.15(木) 鳥取県鳥取市 鳥取市民会館

2018.11.17(土) 山口県岩国市 シンフォニア岩国

2018.11.21(水) ~2018.11.22(木)大阪府大阪市 森ノ宮ピロティホール

2018.11.23(金) ~2018.11.24(土)滋賀県大津市 滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 中ホール

2018.11.27(火) 愛知県刈谷市 刈谷市総合文化センター

2018.11.28(水) 岐阜県多治見市 多治見市文化会館(バロー文化ホール)

2018.11.30(金) 新潟県新潟市 新潟県民会館

2018.12.01(土) 長野県長野市 長野市芸術館

2018.12.07(金) 千葉県船橋市 船橋市民文化ホール

2018.12.08(土) 神奈川県茅ケ崎市 茅ケ崎市民文化会館

2018.12.09(日) 埼玉県熊谷市 熊谷文化創造館 さくらめいと

2018.12.11(火) 神奈川県横浜市 神奈川県民ホール

2018.12.15(土) 東京都調布市 調布市グリーンホール

2018.12.16(日) 東京都福生市 福生市民会館 大ホール(もくせいホール)

2018.12.19(水) ~2018.12.23(日)東京都文京区 文京シビックホール大ホール

※今後、公演地追加の可能性がございます。

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