松岡充さんの素の魅力を最大限に!エン*ゲキ #04『絶唱サロメ』主演 松岡充さん、作・演出 池田純矢さん ロングインタビュー!

ミュージカル『HEADS UP!』やテレビドラマ『トレース~科捜研の男~』『今日から俺は!!』出演など、役者としても活躍も目覚しい池田純矢さんが、2015年より自らの脚本・演出・出演により、新たなエンターテインメントを目指す舞台公演「エン*ゲキ」シリーズ最新作『絶唱サロメ』の舞台上演の詳細が明らかになりました。

主演には、日本を代表するロックバンド SOPHIA、現在はMICHAELのボーカリストとして活動している松岡充さんを迎え、1893年パリで出版されたオスカー・ワイルドの名作戯曲『サロメ』をモチーフに、126年の時を経てミュージカルでもない、音楽劇でもない、未だかつてない全く新しい“唄うサロメ”に挑みます!PRE☆STAGEでは、超大物アーティストにして、本作主演の松岡充さんと作・演出・出演の池田純矢さんのお二人に新作書下ろし上演 エン*ゲキ『絶唱サロメ』について熱く語っていただきました!

—今回、『サロメ』を演目のモチーフに選ばれたのは、どんなことがきっかけになったのですか?

池田純矢さん:元々、この作品自体は、『サロメ』という題材を扱う以前に、僕が松岡充さんと一緒に舞台をやりたいと言う気持ちがあって、松岡さんの役柄を背負っていない素の部分での美しさやカッコ良さを僕が全力でステージに持っていけたら、それだけでひとつの完成形の作品になるんじゃないか?この人の力を是非借りたい!と思ったのがきっかけです。

そして、ミュージカルにはない、以前から僕がやりたかった演劇と歌を新しい形で融合させたスタイルを実現したい!そういうところが全てガチッとハマって「サロメで行こう!」と思いました!

今回の上演では、松岡さんに戯曲『サロメ』を演じていただくのではなく、どうすれば松岡さんがいかに舞台で輝くかが、この作品作りのきっかけになっていますので、松岡さんに、もしもこのオファーを引き受けていただけなければ上演するつもりは一切ありませんでした。

オスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』という作品は、126年前の作品で大変短い作品ですが、最初の一文字から最後の一行までとにかくインパクトのある作品です。妖しくて、耽美で、そして残虐で残酷な作品なのですが、でも、その残虐・残酷なところさえも美しさを纏っていて、そこが僕が松岡さんに一番感じている部分に一致していました。

126年近く前の作品ですので、オスカー・ワイルドに「どう思って書きました?」と聞くわけにもいかないのですが(笑)、僕個人としては、残虐・残酷そうに見えて、純朴さだったり、温かさを感じたり、もしかしてその全てが、裏返しなのではないだろうかという印象を受けた戯曲です。僕がそんなオスカー・ワイルドの戯曲『サロメ』を紐解いて、「こんな風に見えたよ!」って部分をメインに、広げて新たに描いたのが、このエン*ゲキ『絶唱サロメ』になります。

—松岡さん、池田純矢さんからのこの熱烈なラブコールを受けてのご出演ですが、最初に池田さんからこのお話をいただいた時のご自身のお気持ちはいかがでしたか?

松岡充さん:まず、共演者 池田純矢(2017年上演 舞台「不届者」で初共演)が、脚本・演出家としても僕を見てくれていたことが嬉しかったです。さっき彼が言ってくれた事を、僕は全て真に受けてしまいますが(笑)、そんな風に僕を魅力的に感じてくれた事が嬉しい事でもありました。

観客やオーディエンスとして、劇場に観に来ていただいて、「あの俳優いいなぁー」とか、LIVEを観て「この人のあの歌いいなぁー」って良くある事だと思いますが、共演するとなると、その作品の中では、ある意味、敵であり味方と言ったような強い関係性があると思うんです。その中で、「いやいやこの作品は作品で演者として成功させよう!でも、この人を題材に作品を創るとしたらこうかな・・・」ってことを同時に考えていることが、僕からすると驚異的かつあり得ないことだったし、「そんな風に考えていたんだ!」って驚かされました。

そして、「池田純矢のアンテナはどんなところまで広がってるんだ!」って驚かさせられました(笑)。僕が思った以上の広いアンテナを何個も持っているし、色んな人の興味を惹きつける電波の強さを持っていたので、「あぁ、これは、この人となら面白い事ができるなぁー」っていう、おぼろげな期待ではなく、確信のような気持ちがありまして、それであれば迷うことはないと思いましたね。

それで『サロメ』って話が出てきまして、まず『サロメ』って何?ってところから始まりましてね。(笑)「あのですねー、『サロメ』って古典があってねー」って教えていただいて、「じゃあ、読んで下さい!」って言われて、「はいっ!」って!南国のプールサイドで、海パン姿で暗~い気持ちになって。(一同爆笑)

—となると、妖艶な魅力を放つ『サロメ』が松岡充さんではないかと期待が高まりますが・・・

池田純矢さん:いや、わからないですよー(笑)
モチーフとして『サロメ』をいただいている形で、まったくのオリジナル作品ですから。
もしかしたら、『サロメ』自体、舞台に出ない可能性もありますよー(笑)

松岡充さん:でも、やっぱり、どうしてもそう思っちゃいますよね。(笑)

—なるほど!それはもう先入観抜きで、池田純矢さん新作オリジナルの『絶唱サロメ』として楽しみにしております!松岡さん、ご自身のアーティスト活動において「お芝居」という事から与えられた好影響を教えていただけますか?

松岡充さん:そうですね、基本的にロックバンド、ミュージシャンって偉そうに見えると思うんですよ。アーティストって、もっと我儘というか。それが許される、いや、むしろ、「そうじゃないといけない!」みたいな風潮やきらいが音楽業界には以前あったんですよね。

そんな中、はじめて舞台役者さんと共に現場で過ごした時に、「この人達は、なんて真面目なんだ!」って思いましたし、「そうあるべきだよね・・・俺、改心しなきゃ!」って思いましたね。(笑)

もう15年前になりますが初舞台を経験して、大切な事をいっぱい教わりました。チケットって実は何の保証書もついてないじゃないですか。買ってくれた方の期待だけが詰まっているというか。それなのに高いチケットを買って、スケジュールも空けて。観に来て下さる方に対しては誠意を持って作品に向き合うべきだと。

どっちも確実性のないものに対して、何か月もかけて向かって行って、それがたった一日で弾けて、客席の感想も直接聞けぬまま、それが何公演、何十公演続いて。そして、その一緒に創ってきた同志さえも最終日にはサヨナラとなる。もう一生会わない人もいるでしょうし、それが凄い素敵な世界だなって思ったんですよ。

音楽の世界だと、スタッフはあまり変わらないことが多いんです。よっぽどの事がない限り、全員が「いつかどこかでね!」って形の終わり方はないんですよ。いわゆる舞台俳優さんが言う「一期一会」という言葉さながらに、出会いと別れが行われている世界なんだなって思いましたね。

人との出会いの有難さであったり、当たり前と思ってることが当たり前じゃないんだって改めて感じさせてくれたのが「演劇」という世界でしたね。

—それでは、最後にお二人からエン*ゲキ『絶唱サロメ』を楽しみにしていらっしゃるみなさんへみどころメッセージをお願いします!

池田純矢さん:見どころは色々ありますけど、作品のことで言いますと今回ミュージカル、音楽劇ではないですし、僕は少なからず見たことがないような音楽と演劇の融合が見どころになると思います。「大丈夫です!期待していて下さい!裏切りませんよ!」と自信を持ってお届けできる内容です。

松岡充さん:舞台・ミュージカル・ストレートプレイなどなど、演劇と一括りにはできませんが、「演劇」の最大の魅力というのは、観にきてくれた方と作品の出会いというのもあると思うんですよ。

「うわぁーあれ日本で演ってたんだ!」とか、「あーっ!今行かなかったら、観れないんだ!!」って言うぐらいのいつでも何処でも観れるもんじゃない。

しかも、日本だとそれが定期的に同じものが、ロングランでやってないことが多いじゃないですか。観たいと思った時に終わっていたとか。そういう意味では「逃さず観といた方がいい!」って客観的な意見としても言える作品です。

もちろん自分たちの作品ですから、「どうぞ観て下さい!凄いですよ!」って言うのは当たり前なんですけども、もしもこの作品に僕が出演してなくても、この話を聞いていたら絶対観に行くと思うし、観に行かなければ絶対に悔やむと思う!

「もう、観れないのか!」って。もちろん再演とか言うこともなくはないけれども、でも、是非、この初演の時に観ておいて欲しい!

後は、もう観た人にしかわからないことだと思うんですよ。僕らのこの記事を読んでる時点で興味がある方だと思っていますので、来ていただいて絶対間違いないと思います!!

エン*ゲキ#04『絶唱サロメ』は、10月5日(土)紀伊国屋ホールでの東京公演を皮切りに、サンケイホールブリーゼでの大阪公演を予定。詳細は、エン*ゲキ#04『絶唱サロメ』公演公式サイトへ!

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