映画『聖の青春』公開記念 先崎学九段×森義隆監督トークイベント 「盟友が語る村山聖九段の思い出」開催!

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6日、日本経済新聞社東京本社 SPACE NIOにて、東の羽生、西の村山と称されながら29歳にして亡くなった実在の棋士・村山聖の一生を描いた話題の映画『聖の青春』(KADOKAWA配給)の公開を記念し、先崎学九段と森義隆監督のトークイベントが開催された。

第64期王座戦五番勝負の第1局大盤解説会と共に開催された本トークイベント。会場に用意された200席は開場とともにすぐさま埋まり、立ち見が出るほどの大盛況。
先崎学九段と森義隆監督がステージに登壇すると、会場は大きな拍手に包まれた。

まず、生前から村山さんと親交の深かった先崎さんがご挨拶。

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本作について「対局シーンの松山さんと東出さんがかっこよくて、まさに村山vs羽生の雰囲気がでていました。二人の役作りに関心しきりでしたね」とコメント。

続いて森監督がご挨拶。実在した村山聖さんを描くにあたってのアプロ-チについて「8年前に映画化のお話をいただいたのですが、その当時は将棋もルールを知っているぐらいで将棋会館の将棋道場に通いながら、棋士とはどのようなものなのかを知るところからスタートしました。毎日、将棋道場で子どもにコテンパンに負けるというところからのスタートだったんです(笑)。その中で感じたのが、棋士たちは毎日勝ち負けを一人で背負い込んで生きているということ。すごく孤独な職業だなと感じました」と述べた。

生前、親交の深かった先崎さんは村山さんを「面白い人間だった」と振り返った。「愛嬌があってユーモラスがあって、でも毒舌家でちょっぴり酒乱で(笑)。
映画で描かれている通り、ほんとうに将棋に人生をかけている人物でした。体が悪かったのが本当に残念でね」フィクションではなく、実在した人物について描くことはとても不思議な感覚だったと語る森監督。

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ご両親や師匠、棋士仲間に会って取材していく中で、村山聖という人物像を作りあげていったと制作秘話を語った。

「取材や撮影をする中で村山さんの一貫していたキーワードが”孤独”だったなと感じています。ご両親に見せる顔、先崎さんに見せる顔、羽生さんに見せる顔、それぞれ違って多面性のある人物だなと感じたんです」と村山さんの人柄を分析しました。

すると村山さんとの思い出を明かす先崎さん。
「私の前では気楽だったんじゃないですか(笑)。映画でも出てきますが、地元から東京に出てきて知り合いもいない中、孤独な彼は毎日朝10時に将棋会館に来るんです(笑)。私も暇なときは、朝から将棋の話をしたりしていました。ただ、それがだんだん将棋から離れて麻雀やったりお酒を飲んだり(笑)。お酒が強くないのに無茶な飲み方して救急車に運ばれたり、彼とはそんな思い出があります」

劇中では、羽生さんに並々ならぬライバル心を見せる村山さんですが、実は同世代の森内俊之さん、佐藤康光さんにも対抗心を燃やしていたそう。「彼は毒舌だったりするので、少々合わなかったのかもしれません(笑)羽生さんはもちろんですが、彼らが一番燃える相手だったかも知れないですね」
と先崎さんは当時を振り返っています。

そんな毒舌な一面を持つ村山さんに対し森監督は「人生に対する皮肉の言葉がすごく胸をさすんですよね」と、村山さんのセリフが作中でも印象的に使われていることを明かした。

続いて撮影についての話に及ぶと、今までにない役作りをして撮影に臨んだ松山さんについて「松山さんが原作と出会って、『自分の役者人生をかけてやりたい』と言ってくれたんです。

今までにない役作りをし撮影に臨んだのですが、休憩中もポテトチップスを食べコーラを飲んだりと徹底した役作りでしたね。実際に太ったことによって、村山さんのゆっりくとした動作であったり、体型からくる性格をつかんでましたね」と絶賛。先崎さんも松山さんの役作りには「ロバート・デニーロみたいですよね」と賞賛しきり。

そして実際の棋譜を松山さんと東出さんに覚えてもらい、全て再現したという対局シーンについては、「棋士が“潜る”という感覚を表現したくて、対局シーンにはすごくこだわりました。彼らは将棋が分かるので、村山さんと羽生さんの一手一手が台本なんです。

対局の戦況が実際のストーリーとリンクしていて、将棋の詳しい方に本作を観ていただくと2倍楽しんでもらえると思います」と森監督がこだわりの対局シーンを語れば、「局面にあわせて、二人の表情が変わるんです。そこに棋士として胸を打たれましたね。コアなファンはそこも楽しめますよね」と、先崎さんも対局シーンを絶賛。

この対局シーンの参考にしたのが、棋士の姿を撮った写真家・中野英伴さんの「棋神」という写真集だと明かす森監督。「将棋でしか出てこない表情だなと参考になりました。そういった豊かな表情を役者さんにも出して欲しくて、表情にはかなりこだわりましたね」と語った。

最後に会場に訪れた方に向け、作品をPR。先崎さんは「村山さんは将棋界の素晴らしいところをギュッとつめたような人物。彼の生き様を多くの人に観てもらい」とコメント。森監督は「将棋ファンには必ず観ていただきたい。観て後悔はさせない作品ですしサポーターだと思って映画を応援してほしい」と、自信を持って作品をアピールした。

森監督・キャスト陣の本作への熱い想いも垣間見え、村山さんの人柄が伝わってくるトーク内容で、映画への期待が高まる大盛り上がりのイベントとなった。

映画『聖の青春』は、11月19日(土)丸の内ピカデリー・新宿ピカデリー他全国公開!

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詳細は、映画『聖の青春』公式サイトへ

【あらすじ】

1994年、大阪。路上に倒れていたひとりの青年が、
通りかかった男の手を借りて関西将棋会館の対局室に向かっていく――。

彼の名は村山聖[さとし](松山ケンイチ)。現在七段、“西の怪童”と呼ばれる新世代のプロ棋士だ。
聖は幼少時より「ネフローゼ」という腎臓の難病を患っており、無理のきかない自らの重い身体と闘いながら、
将棋界最高峰のタイトル「名人」を目指して快進撃を続けてきた。そんな聖の前に立ちはだかったのは、
将棋界に旋風を巻き起こしていた同世代の天才棋士・羽生善治(東出昌大)。
すでに新名人となっていた羽生との初めての対局で、聖は必死に食らいついたものの、結局負かされてしまう。
「先生。僕、東京行きます」どうしても羽生の側で将棋を指したいと思った聖は上京を希望し、相談を持ちかける。
先生とは「冴えんなあ」が口癖の師匠・森信雄(リリー・フランキー)だ。聖は15歳の頃から森に弟子入りし、
自分の存在を柔らかく受け入れてくれる師匠を親同然に慕っていた。
体調に問題を抱える聖の上京を家族や仲間は反対したが、
将棋に人生の全てを懸けてきた聖を心底理解している森は、彼の背中を押した。

東京――。髪や爪は伸び放題、本やCDやゴミ袋で足の踏み場もなく散らかったアパートの部屋。
酒を飲むと先輩連中にも食ってかかる聖に皆は呆れるが、同時にその強烈な個性と純粋さに魅了され、
いつしか聖の周りには彼の情熱を支えてくれる仲間たちが集まっていた。
その頃、羽生善治が前人未到のタイトル七冠を達成する。聖はさらに強く羽生を意識し、
ライバルでありながら憧れの想いも抱く。そして一層将棋に没頭し、並み居る上位の先輩棋士たちを下して、
いよいよ羽生を射程圏内に収めるようになる。
そんな折、聖の身体に癌が見つかった。「このまま将棋を指し続けると死ぬ」と医者は忠告。
しかし聖は聞き入れず、将棋を指し続けると決意。
もう少しで名人への夢に手が届くところまで来ながら、彼の命の期限は刻一刻と迫っていた…。

映画『聖の青春』

松山ケンイチ  
東出昌大 染谷将太 
安田 顕 柄本時生 鶴見辰吾 北見敏之 筒井道隆
竹下景子/リリー・フランキー

原作:大崎善生(角川文庫/講談社文庫) 
監督:森 義隆『宇宙兄弟』『ひゃくはち』 
脚本:向井康介『クローズEXPLODE』『陽だまりの彼女』
主題歌:秦 基博「終わりのない空」 AUGUSTA RECORDS/Ariola Japan
(C)2016「聖の青春」製作委員会 配給:KADOKAWA

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