大人計画 舞台「業音」舞台写真公開!更に松尾スズキ、平岩紙よりコメントも到着!

2017年8月10日(木)、日本総合悲劇協会 vol.6『業音』が東京芸術劇場シアターイーストにて開幕を迎えた。

“悲劇”をテーマとした作品を描く、松尾スズキが作・演出をするプロデュース公演、「日本総合悲劇協会」。

『業音』は、2002年にその日本総合悲劇協会の三作目として、荻野目慶子を主演女優として迎え、人間の業や執念、情念を描き、現代の日本人の生々しい感情をさらけ出した人物造形が大きな話題となった。その『業音』が15年の時を経て、2017年8月10日、再び幕を開けた。この再演では、主人公役には、大人計画作品で初めて主演を務める平岩紙が挑む。人間の「業」は、音が鳴るとしたらどんな音なのかという着想から生まれた本作。松尾スズキの濃密な世界を、個性豊かで熟練された大人計画劇団員の確かな演技で魅せる、2017年版『業音』は、どんな音が鳴り響くのか、ぜひ劇場で確認していただきたい。

キャストコメントは以下のとおり。

松尾スズキ コメント

─本番開幕して、手ごたえはいかがでしょうか?

(出演していて)想像通り、疲れますね(笑)15年前のネタでも、皆、普通にウケているんです。笑いが起きないと、この芝居は成立しないなと思っていたので、そういうことに関してはすごくうまくいっているなと思っています。

それと平岩の評価はすごく気になっていました。そこはやはり芝居全体の成功に関わることだと思うので。15年前に演じた荻野目慶子さんとは全然違うアプローチで主演の土屋という女を平岩が演じるというのは、客もどうやるんだろと思っていたと思うんです。
開幕して、アンケートを読むと、平岩について「すごい」という評価が多くて。平岩が演じる「土屋みどり」という女は、一言でいうと“すごい業の”女。演じて「すごい」という評価がもらえたというのは、もう成功に近い話じゃないかと思っています。

─出演者がほぼ劇団員というのはここ最近の作品では珍しいと思いますが…。

この「業音」は、みんな2時間ノンストップで走り続ける芝居。劇団員皆、それなりにキャリアがあるので、危うくなっても誰かが助けるみたいな、劇団なりのノリというか、結成から約30年経ちますけど、劇団のよさを感じますね。

─観劇しようか迷っている人に一言PRコメントをお願いします!

洗練されたお芝居、リアルな芝居というのは多いと思いますが、芝居本来が持つエネルギーを最大限に放出して勝負している芝居というのは、あまり見ないと思うんです。是非この機会に、役者の魂が燃える様を観てほしいと思います。

平岩紙 コメント

─本番開幕して、手ごたえはいかがでしょうか?

開幕して、お客さんの表情を見ると笑っていたり、吸収しようとしてくれていたり、そんなエネルギーをこちらがもらって演じる力を頂いてます。特に私の役はお客さんと物語の間を行き来するような役なので一緒に、その空間を作っている感覚というか。
たった2時間ですが、自分にとっては運動会をしている気分です(笑)お客さんの応援の中、そこを駆け巡っているような…。この作品は、お客さんの観ている側の気持ちも忙しいと思います。笑っている次には裏切られたかのようなハッとした空気に襲われたり…。でも、そのはざまでドッと笑ってもらえるというのは、改めて松尾さんの演出はすごいなと思います。

─大人計画作品では初の主演となりますが、いかがですか?

お話の中心人物なので、もちろんしっかりやらなきゃとは思いますが、主役というよりも先輩たちと一緒に創っている感覚の方が強いです。各々が大切な場面にちゃんとその責任を果たして演じているのが、トスをあげあっているような感じがして。日々幸せを感じています。一回一回の公演、その時その時を大事にしたいと思います。

─観劇しようか迷っている人に一言PRコメントをお願いします!

自分だったらこの芝居絶対観たいです!(笑)だからおすすめです(笑)絶対観たほうがいいと思うんですよ。踊りもあって、セットも面白いし、音楽も照明も衣裳も素敵だし…。初演の時作られた世界観や緊張感も引き継ぎつつ、今回の「業音」に全部がピタッと新たに生まれ変わったなと思います。
あと「業音」は、とにかく台詞がいいんです。皆さんそれぞれに響く台詞があると思います。どの台詞が響くかは、人それぞれに違うと思うので、お客さんにはそれを見つけにきてほしいですね。たった2時間ですし、間違いなく飽きないと思います!怖がっている方もいるかもしれませんが、怖いものみたさにぜひいらしてください(笑)

大人計画/日本総合悲劇協会 vol.6「業音」は、絶賛上映中!

詳細は、オフィシャルサイトへhttp://otonakeikaku.jp/2017go_on/

【公演概要】

作・演出:松尾スズキ
出演:松尾スズキ、平岩紙、池津祥子、伊勢志摩、宍戸美和公、宮崎吐夢、皆川猿時、村杉蝉之介、
康本雅子+エリザベス・マリー (ダブルキャスト)

東京公演 2017 年 8 月 10 日(木)〜9 月 3 日(日)東京芸術劇場 シアターイースト
名古屋公演 2017 年 9 月 13 日(水)〜14 日(木)青年文化センター アートピアホール
福岡公演 2017 年 9 月 16 日(土)〜18 日(月・祝)西鉄ホール
大阪公演 2017 年 9 月 21 日(木)〜24 日(日)松下 IMP ホール
松本公演 2017 年 9 月 29 日(金)〜30 日(土)まつもと市民芸術館 実験劇場
パリ公演 2017 年 10 月 5 日(木)〜7(土)パリ日本文化会館

あらすじ

限りなく深い人間の“業”が奏でる物語…。

母の介護をネタに、演歌歌手として再起を目指す落ちぶれた元アイドルの土屋みどり(平岩紙)は、
借金を返すために、マネージャー・末井明(皆川猿時)と共に自身が運転する車で目的地に向かっていた。
途中、自殺願望を持つ夫・堂本こういち(松尾スズキ)と、夫をこの世につなぎ止める
聡明な妻・杏子(伊勢志摩)と遭遇し、不注意から杏子を車ではねてしまう。
杏子は脳を損傷し、一生涯植物人間として生きる事に。
怒り狂った堂本は責任を迫って、みどりを拉致連行し、 “有罪婚”と称し、二人は結婚。奇妙な共同生活が始まる。

芸能界を夢見て東京に出てきたものの、結局体を売る事でしか生きていくことの出来ない
堕落した兄弟・克夫(宮崎吐夢)・ぽんた(池津祥子)、年を偽わってまでも孤児院に入る事に
執着する屈折したゲイ・不動丈太郎(村杉蝉之介)、正体不明の老婆・財前とめ(宍戸美和公)らを
不幸のループに巻き込み、負の連鎖は更に奇怪にうねってゆく…

やがて、末井とも関係を持つみどりは、父親がわからない子を身ごもり出産するのだが、
堂本との時間に執着し、子供の命を引き換えにしてまでも、「10ヶ月の夫婦生活の元を取るため」と、
堂本とのわずかな触れ合いを選択するのだった。

“それ”をやらなければ物事は上手く運ぶのに、
どうしてもやらずには先に進めない各自の“固執”。
その“固執”が“業”を生み、空回りするそれぞれのエネルギーは、
不協和音のような音楽を響かせてゆく・・・

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